青蓮亭日記

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2009年 02月 10日

Jan Saudek × Monsieur nicole の写真集

チェコ出身の写真家ヤン・ソーデック(ヤン・サウデック Jan Saudek/1935〜)を起用した、
デザイナーズ・ブランド「ムッシュニコル」の1990年春夏コレクションのカタログ。

このブログの読者にこの写真家のファンがいるかどうか皆目わかりませんが、
一応売り物ですので御興味のある方はお問い合わせください。

著作権の問題が生じた場合は画像を削除します。
あえてヘナチョコ複写で。

(縦32.5cm・横33.8cmの3つ折ジャケット内に23cm×28.6cmの作品を15点収録/売約済)

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ソーデックは1935年チェコ・プラハ生まれ。
ユダヤ人だったため、
第二次世界大戦中に家族の多くを強制収容所で亡くしたが、自身は生き延びた。

15歳で初めてカメラを手にする。
プラハのアートスクールで学んだ後、
1983年まで印刷所のカメラマンとして働きながら自身の作品を撮り続ける。

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兵役後、ニューヨーク近代美術館の写真部門のディレクターであり写真家の
エドワード・スタイケン(Edward Steichen/ 1879-1973)が企画・開催した
エポックメイキングな写真展『The Family of Man』(1955年〜その後各国を巡回)に触発され、
アーティスティックな写真家への道を志したという。

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1969年に渡米し、帰国後は個人の最大の自由としてのエロティシズムをテーマに、
秘密警察の目を逃れるため地下室で作品の制作を続けた。
西側社会と違ってエロスの追求も命懸けだったのである。

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ヌード、もしくは半裸の人物が、
廃れかけた壁に囲まれた空間でポージングするモノクロ写真に
手彩色を施す擬古典的な作品群が、やがて国内外で知られるようになる。
1983年に最初の写真集が英語圏諸国で出版され、確固たる名声を築いた。

1990年、フランスのレジオン・ド = ヌール勲章のシュバリエ章を受章。

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「STUDIO VOICE」だったか「BRUTUS」だったか、当時何かの雑誌で、
ムッシュニコルのデザイナーだった小林由紀雄氏が、
チェコ当局の目を逃れながら秘密裏に行ったこのフォト・セッションについて語った記事を読んだ記憶がある。

撮影は1989年。
チェコの民主化(「ビロード革命」)も同年だが、その直前だったのだろうか……?

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閉ざされた環境で撮られた写真だが、
デンマークのラース・フォン・トリアー監督の
『エレメント・オブ・クライム』('84年)とか、
アメリカのマックスフィールド・パリッシュの風景画とか、
ジョエル=ピーター・ウィトキンの写真といった、さまざまなものを思い起こさせる。

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『The Family of Man』展開催から30周年を記念して出版された同名の写真集も、
たまたま骨董市で見かけて買って持っている。
骨董市で写真集を買ったのは今回が2度目だから、ちょっとした縁を感じた。
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昨年、青山のギャラリーで彼の初期作品から近作までを展示した展覧会が開かれていたことを知った。

作家自身のサイトはこちら

by penelope33 | 2009-02-10 21:51 | 古いもの・古びたもの | Comments(6)
Commented at 2009-02-11 01:22 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2009-02-11 01:28
お持ちしまーす。
Commented by sa55t at 2009-02-11 04:50
1959年のHey Joeが有名ですね。
Commented by penelope33 at 2009-02-11 08:19
'50年代のこの作品、私は知りませんでした。
もう彩色を始めているんですね(後年加筆したのでしょうか……?)
後年の作品に『Hey Joe』の空を合成して使ったりもしているんですね。
Commented by patronistaT at 2010-12-29 03:03
すご〜く昔の記事へのコメント失礼します。
ムッシュ・ニコルのアルバムはホントに毎回楽しみにしていました。
ネットではほとんど情報がないので、身近で見つけた事に感動しています。
当時、スタッフで働いていたので、感無量です・・・。
ありがとう。
Commented by penelope33 at 2010-12-29 17:56
当時のスタッフの方がこの記事を御覧になられるなんて、
驚いております。
patronistaTさんはこちらのパタンナーをされていたのですね……。

私自身はDCブランドとはあまり縁がなかったのですが、
ニック・ナイトとヨウジヤマモトとか、
アラステア・サインと(確か)キクチタケオとか、
ブランドのカタログって部数も少ないし、
貴重なものがたくさんあるでしょうね……。


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