青蓮亭日記

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2009年 09月 16日

プティ・キュと “きなきな”

今日は気温の上昇とともに微熱が出て昼間はなんだか不調だったが、
夕方涼しくなってからノロノロと早稲田の「petit cul(プティ・キュ)」に出かけた。

今日いただいたのはキウイのショートケーキと紅茶。

昨年末にいただいた苺のショートケーキと同様に、
淡雪のようにふわっとした口どけの生クリームとスポンジケーキに、
キウイの酸味がさわやかで絶品。

おなじみの喜多村光史さんのポットで出てくる
ストレートの紅茶もとてもおいしい。

澄さんが作業の手を休めて同席したちょうどそのときに、
7月の「ルーサイト ギャラリーの骨董市」で初めてお会いした舞台演出・美術家のFさんが、
11月の公演のフライヤーと “不思議なモノ” を持ってやってきた。

それが下の画像でテーブルの上に並んだ小さな木の “ひとがた”。

プティ・キュと “きなきな”_f0151592_2232920.jpg




最近はニワトリ並みの記憶力なので、
帰宅後、「あれっ?『キトキト』だっけ?
いや、それは富山の方言だし……そうそう、『キナキナ』!」と思い出す。

「きなきな」というのは、
子どもの「おしゃぶり」として使われていたこけしの一種なのだそうだ。
その名称は、口に含む球状の頭部がクラクラ動く様子の擬態語だとか。

「きなきな」については、「木人子室」というホームページ(HP)で
こけしの語源について解説しているこちらのページに詳しい。
このHPによると、柳田國男の「こども風土記」という本でも「きなきな」に触れているそうだ。

ちなみに上の画像でひとつだけ大きいのは大変レアなこけしである。

それにしても、カッコいいな〜、「きなきな」。
頭は球形、体は流線形。
ある種の「民藝」に備わっている
モダニズムに通じるシンプリシティ(単純さ)とミニマリズム(無駄のなさ)

Fさんは「きなきな」を初めて見たとき、
「これって(抽象彫刻家の)ブランクーシじゃん」と思ったと言い、
澄さんは
「特にこの大きいの、(バウハウスの)オスカー・シュレンマー(のバレエの衣装)みたいだね」
と言っていた。
私はといえば、ごく即物的に「こけしあられ」が思い浮かんだのだけど……。

いやいや「こけしあられ」じゃなくて、
そういえば私も最近こんな原型的な木のひとがたを仕入れたじゃないか。

by penelope33 | 2009-09-16 22:14 | 観る・聴く・読む | Comments(2)
Commented at 2009-09-17 12:43 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2009-09-17 12:50
いえ、知りませんでした。
初山 滋、好きなんですよね〜。
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