2009年 12月 01日
澄 敬一さんとはひょんなことで知り合い、 澄さんとパートナーの松澤紀美子さん、 折型デザイン研究所を主宰されているアート・ディレクターの山口信博さんとの共著 『1×1=2 二人の仕事』を読んで驚嘆。 昨年夏には、1ヶ月にわたって目黒のCLASKA(クラスカ)2Fの ギャラリー&ショップ “DO(ドー)” で開かれた 『鳩時計 push me pull you「澄 敬一の仕事」展』で、 生涯忘れられないようなインスタレーションを見せていただいた。 そんな御縁で、この秋には、 インダストリアル・デザイナーの大西静二さんと澄さんと山口さんとの “合作” である 『裸形のデザイン』(ラトルズ 刊)の書評を書かせていただいたりもした。 「アッサンブラージュ」というのは、簡単にいうとコラージュの立体版。 その「assemblage」に「再び、新たに」という意味の接頭語「re」がついた 「Reassemblage(再構成)」という言葉は、アートの世界ではもう固有名詞なのだろうか? CLASKAでも展示されていた『救急ピアノ』や『サドル枕』に新作を加えた約10点の作品が、 12月3日(木)〜18日(金)、神田の「小出由紀子事務所」で展示される。 (入場無料/火曜〜金曜13時〜19時/土・日・月曜がお休みなので、御注意ください) 詳細は小出由紀子事務所HPに。 DMに使われている作品は、新作の『本を洗うランプ』だろうか?(Photo by Go Watanabe) 澄さんが小出由紀子さんとの出会いについて、このページで語っている。 小出さんは、 (株)資生堂で長らくキュレーション(美術展の企画・運営)を手掛けられた後に独立。 シカゴのアパートメントの自室で半世紀以上にも渡り、『非現実の王国で』と題された タイプ原稿1万5000ページの物語と膨大な絵巻物のようなドローイングを制作した ヘンリー・ダーガー(Henry Darger/1892-1973)を筆頭に、 「アール・ブリュット」「アウトサイダー・アート」を紹介する活動をされている。 「アール・ブリュット」「アウトサイダー・アート」とは、 正式な美術教育を受けたことのない人々が、従来のアートの形式や流儀から全く離れ、 自らの内的世界を魂のおもむくまま創った作品群のこと。 フランスの画家ジャン・デュビュッフェ(Jean Dubuffet/1901-1985)がつくった フランス語「アール・ブリュット=Art Brut=生(なま、き)の芸術」」を、 英語表現に訳し替えたものが「アウトサイダー・アート」である。 また、小出さんは、北海道と東北の古民具や布の研究家・収集家である 青森在住の田中忠三郎さん(1933-)の「田中コレクション」をまとめた、 写真家・編集者の都築響一さんとの共著 『BORO―つぎ、はぎ、いかす。青森のぼろ布文化』 (2008年/アスペクト 刊)という本も上梓されている。 小出さんという気鋭のキュレーターのプレゼンテーションにより、 澄さんの詩的なオブジェたちがより一層の輝きを放つことを楽しみにしている。 でも、澄さんに「古物商」という言葉は似合わないな〜。 *************************** 展覧会のレポートはこちらに。
by penelope33
| 2009-12-01 20:50
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