青蓮亭日記

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2010年 04月 28日

戦前の花暦

月々の花や木が描かれた小さな和綴じの冊子をばらしたもの。
11月と12月が1枚になっていて、計11枚。

2月の頁にいたずら描きがあったので、消しゴムで消した(……けど、消えない)。

「ふ」の字に似た「な」の旧字を覚えたのは、小学校に入った頃だったか。
実家の近くの鰻屋の看板が「うふぎ」に見えたから。

家に『のらくろ』の復刻版が1冊だけあり、その本で旧仮名遣いをなんとなく覚えた。

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《四月》1. もも 2. ばら 3. さくら 4. ふじ 5. れんぎょう 6. つつじ 7. さくらそう
8. すみれ 9. ぼけ 10. たんぽぽ

《五月》1. まつばぎく 2. べにの花 3. ぼたん 4. はなびし草 5. うのはな 6. かきつばた 
7. しゃくやく 8. あざみ 9. はらん 10. わすれな草

《六月》1. あじさい 2. かわほね(こうほね) 3. 花菖蒲 4. つきみそう 5. おもだか
6. ゆり 7. せきちく 8. なでしこ 9. なつぎく 10.しのぶ

(縦:約18.6cm・横:約11.1 cm/御売約)

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中学2年のときにどこかの山に遠足に行った後のこと。

担任のムトウカズチカ先生(担当:国語)が、
他のクラスの担任だったタカハシカズコ先生(担当:理科)のことを、
「カズコ先生と一緒に(山道を)歩いてると、いろんな草花の名前を知ってるからおもしろいんだ」
と言った。

タカハシカズコ先生は大学を出たばかりの若い先生で、
真面目であまり面白みのない人だと思っていたから、ちょっと見直してしまった。

そして、草花の名前に詳しい人っていいなと思った。
「名前」を知ることで世界の認識が変わるのだ、とも。

昭和天皇が言ったという「雑草という名の草はない」という言葉も印象に残っている。

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《七月》1. ほうせん花 2. ゆうがお 3. まつばぼたん 4. おぐるま 5. あさがお 6. ぎぼうし 7. はす 8. とちのお 9. ひおうぎ  

《八月》1. くず 2. みそはぎ 3. ひまわり 4.おみなえし 5. はぎ 6. やかいそう 7. むくげ
8. ききょう 9. 秋かいどう 10. ばしょう 11. ふじばかま 

《九月》1. けいとう 2. がんらいこう  3. みずひき 4. もくせい 5. つた 6. しおん
7. 百日草 8. とくさ 9. すすき 10. ふよう

その後も私は、家の庭にある草花くらいしか知らなかった。

大学に入り、古本屋に出入りするようになってからは、
図版の美しい、牧野富太郎の編纂した高価な植物図鑑をながめては、
「そのうちいつか買おう」と思うばかりだった。

雑誌に載っていた作家の荒俣 宏さんのインタヴューで、
動植物を精緻に描いたヨーロッパの古い「博物画」のことを知ったのもこの頃。

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《十月》1. ゆず 2. きく 3. ほととぎす 4. げっけいじゅ 5. いちょう 6. かたばみ
7. りんどう 8. きんせん花

《十一月》1. かえで 2. ちゃ 3. はじ 4. やつで 5. びわ 

《十二月》1. つわ  2. かんぎく 3. なんてん 4. すいせん 5. 梅もどき

《一月》1. ははこぐさ 2. すずしろ 3. はこべ 4. なずな 5. せり 6. すずな 7. たびらこ
8. くろまつ 9. あかまつ 10. すぎ 11. ふきのとう 12. ふくじゅそう

季節の草花ということで思い出すのは「俳句」。

7年程前、ひょんなことから「俳句秘密結社 俳句魂」というグループの末席を汚すことになった
(上記リンク先は某独立行政法人の主任研究員の方のサイト)。

「俳句魂」有志による、
講談社学術文庫の『現代の俳句』(平井照敏 編)をテキストにした勉強会に、
仕事帰りに参加していたこともあった。

その会でもとても植物に詳しい方がいて、いつも感心していた。

会社員時代に抱いていた小さな自己表現への欲求は、
今はこんなブログをやっていることで昇華しているようで、
私の“俳句魂” はどこに行ってしまったのやら……。

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《二月》1. やなぎ 2. さざん花 3. うめ 4. おうれん 5. さふらん 6. つくし

《三月》1. なし 2. つばき 3. すもも 4. やまぶき 5. 木蘭 6. かいどう 7. わらび
8. こちょう花 9. ゆきわり草 10. れんげそう 

道具屋の真似事をするようになってから、
草花や樹木に詳しい方々と知り合い、以前にもましてうらやましく思うようになった。

この「花暦」の画はさほど緻密なものではないけれど、
事典を買うより手軽で、載っている草木の数も手頃。
「最低このくらいは知っておきたいなぁ……」と購入。

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昨日初めて出会った「ナルコユリ」。
スズランを大きくしたような花がたくさんついている。

漢方では根を干したものを「黄精(おうせい)」と呼び、強壮・強精、咳止めに使ったそうだ。
晩年に結婚した俳人・小林一茶も愛用していたとか。

by penelope33 | 2010-04-28 20:45 | 古いもの・古びたもの | Comments(4)
Commented at 2010-04-28 21:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2010-04-28 21:21
すばやい反応!

残念ながら1セットしかないんですけど。
セットで2,500円です。一応キープしておきますね。
Commented at 2010-04-28 21:58
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2010-04-29 01:58
こちらこそ、ありがとうございます。
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