青蓮亭日記

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2010年 09月 18日

『裸形のデザイン』展@ATELIER MUJI レポート

10日の初日から1週間。
遅くなりましたが、
無印良品 有楽町 ATELIER MUJI で開催中の
「大西静二+澄 敬一 二人の試み『裸形のデザイン』」展のレポート。

店舗の中に設置されたオープン・スペースでの展示。

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会場構成をした澄さんは、この小さなスペースを最大限に生かすために、白バックを設定。
ひとつひとつの品を “標本” 的に見せたいと話していた。

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レコード・扇子・団扇・楽器など、娯楽や憩いのひとときに用いる品々、
事務用品や文房具、ミシン・ドライヤー・アイロンなどの家庭用品。

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手前は飯盒や飯器など。
奥の右手に並ぶステッキは大西さんによる “無印良品の傘のリメーク品”。

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アーミーグリーンの塗装を剥がした子供用のヘルメット。
五月の節句に男の子に武者の格好をさせるように、
戦前・戦中は、“ちっちゃな兵隊さん” 用に本格的な軍服一式を与えることもあったという。

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相次いで発見されたこのふたつの “アルミ座卓” は、関係者に衝撃を与えたそうな。

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こちらのサイドには、
いくつもの薬缶と急須、この展覧会のメインビジュアルになった蓋付きの菓子器、
弁当箱、茶筒、片口、レンゲなど、飲食に用いる道具たちが並ぶ。

アルミニウム琺瑯の急須と茶碗』も展示していただいて、嬉しいかぎり。

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連日、会場で解説にあたり、少々お疲れ気味の大西さん。

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夏休みの少年のような出で立ちの澄さん。

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“廃番現役品” のスポーツタイプの自転車やアルミ物干しなど。

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この展覧会を観た『ヴィトラ・デザイン・ミュージアム』の館長が、
「ここにはデザインの未来がある」と語ったそうだが、
私には、この展示が「デザイン教育の未来」をも示唆しているように感じられた。

露天の骨董市で無秩序に並んでいる、あるいは埃だらけの段ボール箱の中に埋もれている、
さまざまな時代の古道具の中から、「原型的な美」を内包するモノを発見し、
塗装やラベル、銘板を剥ぎ取り、磨き上げる。

見つけ出した品を素材として、よりよい形態にリ・デザインする。

シンプルで機能的な日本の古い道具にインスピレーションを得て、
現代のユニヴァーサルなデザインを模索する
(これは当て推量だけれど、
ジャスパー・モリソンのデザインした『Rowenta』のコーヒーメーカーは、
日本の茶籠から想を得ているのではないだろうか……?)。

大西さんや澄さん、また山口(信博)さんが、
デザインを学ぼうとする若い人たちに、「骨董市で学べ!」と檄を飛ばすような、
そんなオルタナティヴなスクールやワークショップのことを夢想して、
思わずほくそ笑んでしまうのである。

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『裸形のデザイン フランス』展の紹介はこちら

by penelope33 | 2010-09-18 00:03 | 観る・聴く・読む | Comments(4)
Commented by 目黒の旦那 at 2010-09-21 00:37 x
お忙しい真っ只中でしょうね 無理せずお引越し頑張ってください
僕は今 京都に向かう夜行バスの中で 完全に眠れなく ブログを携帯で拝見してました
東寺や岡山で素晴らしいアルミに出会えるかな~
も~夜行バス嫌い!早く京都に着いて東寺に行きたい!後5時間もある
ではまた
Commented by penelope33 at 2010-09-21 11:22
旦那は今は旅に出ているのですか。いいな〜。
引っ越しの慌ただしさに中古住宅にありがちなトラブルも加わり、
アタマがイタいです……。
Commented at 2010-09-22 22:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2010-09-23 06:29
Kさん、御心配をおかけして申し訳ありません。
ふたつの家の往復と肉体労働でヘロヘロですが、
なんとかやっております。

10月の大江戸骨董市の出店はビミョーですが、
今期からビジターなので、
そのうち申し込みがてら顔を出すつもりです。
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