青蓮亭日記

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2011年 05月 23日

竹の子と紅葉川の図のくらわんか膾皿

タイトルを「くらわんか」としたけれど、
“くらわんか風” といったほうがいいのかもしれない。

普通のくらわんかの膾皿(なますざら)より深さがあり、
口辺はやや端反り・薄手になっており、しかも控えめな輪花型。

図柄は、ほとんどポップといえるほど抽象化が進んでいる。

(江戸中期?/直径:約13.4〜13.9cm・高さ:約4.5cm/御売約)

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昔読んだ、料治熊太 著の『そば猪口』の中で一番印象に残っているのは、
「そば猪口には、しばしば対照的な季節を表す図柄が一緒に描かれていて、
それは1年を通じてその猪口を使えるようにするための庶民の智恵である」といった分析だった。

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この膾皿にも、春の竹の子と秋の紅葉川が一緒に描かれている。
中央のマークは、陰と陽を示す「太極図」の略図だろう。

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やや青灰色を帯びた白すぎない素地に、
やはり灰色がかった落ち着いた呉須の色で春と秋の文様が描かれた膾皿。

どちらかといえば涼しげな印象の上手の染付磁器と比べ、温もりがあり、
冬の煮込み料理なども似合う懐の深さがある。

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by penelope33 | 2011-05-23 21:23 | 古いもの・古びたもの | Comments(0)


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