青蓮亭日記

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2011年 08月 16日

『an・an 』のインテリア特集が好きだった。

国分寺の骨董店『上海リル』のNさんが、ブログ

「最近こそあまり見てないけど、昔はインテリア雑誌を見るのが好きでした。
(中略)で、私は家の間取りとか構造とかはどうでもいいのね。
そんな『お金がなければどうにもならないもん』じゃなくて、私がまじまじと見るのは、
たとえばキッチンの細かいものとか、かかってる時計とか、ライトシェードとかで、
『お金の問題じゃないよ』というものにこそ、住人の好みがあらわれている、と思うのでした」

……と書いておられて、ハゲシク同感。

もっとも、私自身はほとんどインテリア雑誌は買わず、
もっぱら『an・an』のインテリア特集などで、
「実際に誰かが住んでいる部屋」の写真をながめていた。

切り取って、選り抜いて、そうして今でも残っているのが、
この『an・an インテリアBOOK 真似したい、センスのいい144人の部屋。』(編集は、故・岩立通子さん
他の雑誌の数頁。

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この別冊の発行は1997年。
独身時代に住んでいた六畳一間の古いアパートが、
住みようによっては居心地のよい場所にできると気づいてから、
こういった写真を繰り返し繰り返し見ていた。

ある方から「'90年代の『ELLE DECO』は全部持っている」と聞いて、
彼我の差を思い知らされたような気がしたものだ。
自分には「デザインや建築の潮流を知りたい」という意欲は乏しかったし、
古道具を扱う仕事をすることも予想だにしていなかった。

でも、こうやって残っているスクラップを見ると、
今に至るまで多大な影響を受けているなぁと、しみじみ思う。

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中古の椅子をこんな風にあえて揃えないで置く。
書棚の中の本は詰め込みすぎないのがお約束。

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本誌に掲載されたとき、
確か岩立さんと当時SAZABYのディレクターをされていた王城 徹さんと、
あとひとり(スタイリストだった吉本由美さん?)の誌上鼎談で、
絶賛されていたインテリア。
私もとても好きだったし、潜在的な影響を受けていると思う。

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階段下の(たぶん)アルミ扉の収納、プライウッドの座面にメタル脚の椅子、
籐の椅子、アルミのクリップライト、小さな黒いアンティークの扇風機、
床の(たぶん北欧の)“トラースマッタ”(裂織ラグ)……。

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白タイル、アルミ・ステンレスといったメタル素材、
カウンタートップや蒸篭のナチュラルウッドの組み合わせ。

別に今の家に引っ越す前に読み返したわけではないんだけど……。

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この男性の部屋も好きだった。
イームズの “Hang It All” がかかっていても、
ベタなミッドセンチュリー・テイストではなくシックにまとめているのがいい。

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さりげないけれど気持ちのいい部屋。

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こういったキッチンのディテールがたまらない。

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子どもっぽくない赤の効かせかたや、西洋人から見たオリエンタリズムが興味深かった。
(フランス人にはこのツェツェ・アソシエの『4月の花器』を使っている人がとても多い)。

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飾りながら収納する極意。
お姉様のドレスと猫までトータル・コーディネート。

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皆さん、楽しみながら “見せる収納” を実践。

あ、よく見ると、パリの「メタル素材をスパイスにした〜」のナタリーさんと、
NYのアールデコ調の部屋に住むケイトさんの椅子がおんなじだ……。

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自分の部屋はこうはしないけれど、とてもチャーミングだと思う。

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インテリアって好きな服を選ぶのと同じようにすればいいんだなという気がした
(色彩・質感・空間についてのセンスと基本的な知識が必要だとは思うけれど)。

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この写真が表紙の号があった。

キリン柄のテーブルはマネしたいとは思わないが、
ゼブラ柄の小さなクッションを『大中』で買ったことは告白せねばなるまい。

アチラの人ってサンバーストのアイテムが好きなんだなぁ。

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古い職人のアトリエのストレージ(収納)をそのまま使っているのがうらやましい。
やがてこういったインテリアは日本のアパレル系のショップで多用されるようになった。

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暮らしの中の「グリーン」の効用。

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白、ペールイエロー、黒の色使いに反応してしまう(自分は、+紺や深緑だった)。

18歳位のとき、小さなスパイス棚を作って母にプレゼントしたことを思い出す
(油汚れがつかないよう、アンバー系のアクリル扉付きだった)。

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ヴィンセント・ギャロ登場(『バッファロー'66』で一般的に知られる前)。

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16歳で住み始めてから、(たぶんひとり黙々と)手を入れ続けてきた “オレ部屋” の極北。

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新聞の切り抜きも一緒に取っておいた。

(*註:『バッファロー'66』の日本公開が1999年7月3日。
その宣伝キャンペーンのための来日だから、このインタヴューが行われたのは '99年だと思う)。

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“温故知新” シリーズ、でした(つづく、かも……)。



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by penelope33 | 2011-08-16 21:42 | 観る・聴く・読む | Comments(12)
Commented by ピカデリー at 2011-08-16 22:59 x
コノ本好きでした。
Commented by うな茶漬け at 2011-08-16 23:06 x
きゃ〜
セーラー服のV.ギャロだ〜〜
(「ヴェニスに死す」のアンドレセンと真逆のイメージ?!)
「バッファロー66」好きです。
テーブルの高さ、靴の置き位置、鍋の柄の長さ...
ぜんぶ「これでなきゃ」って感じでこだわる人なんですね。
私としましてはやっぱグリーンのあるテーブル、ぽっちゃりホーローのコンロ、陶器のシンクに瞳がお☆さま状態です。
Commented by penelope33 at 2011-08-17 08:16
> ピカデリーさん

コメントをありがとうございます♪
14年も前の雑誌ですが、御存知の方もいらしてうれしいです。 ^^

マガジンハウスのサイトに今でも載っているなんて、
思ってもみなかったです。
長年増刷されていたんでしょうかね……?
Commented by penelope33 at 2011-08-17 08:31
> うな茶漬けさん

『バッファロー66』、私も好きでした。
あの新聞記事を読んでいたとき、
「ん?この人もしかして、あのインテリア特集に載ってなかったっけ……?」
と思い出したんですよね。
セーラー服、不思議と着こなしてますよね。

アンドレセンって、懐かし〜!
(余談ですが、彼は『ヴェニス〜』以降は、
絶対お金持ちのおじさんに囲われたという気がするんですけど……)。

そうそう、古いぽっちゃりホーローのコンロ、陶器のシンク、
こういうの、たぶん元からついてるんでしょうね(いいな〜)。

でも、長年ロンドンに住んでいる友人が、「かわいい古いコンロを
買って使ってたんだけど、ガスもれで死にそうになった」と
話していたのを思い出しましたよ(笑)。
Commented by rosemary_rosemary at 2011-08-17 13:24
penelopeさん、こんにちは
お久しぶりです^^

このananの144人の。。私も確かに持っていました近年まで !
インテリア系の雑誌も買い過ぎて読み過ぎて。。
幾つか抜粋してファイリングして 思い切って殆どを処分してしまいました。。。 懐かしいです~~
特に海外の方の 色使いの妙には 驚かされたものでした
あとデザイナーの個性的な住まいとか !
インテリアコーディネーターの考えたものではなくて
実際の住んでいる方のスタイルを感じるインテリアって
思わぬアイデアやセンスがあって楽しいですよね

rosemary
Commented by sa55z at 2011-08-17 16:17
レトロな家具もさることながら、居住スペースという基本的な部分が日本に欠如してて
大変残念です。
Commented by リルコ at 2011-08-17 21:09 x
こんにちは。 家人が御ブログをすぐ読めるようにセットしてくれたので、リアルタイムで読めるようになりました。
で、拙ブログ(与太話)が引用されていて、おはずかしいというかすみませんというか、冷や汗もの(^^ゞ
でね、「メタル使用~」の写真の奥にあるプライウッドの椅子ね、ムサビの教室にずらりと並んでた椅子と同じものではないでしょうか?
似てるけど違うものかなあ。 デザイナーズものですよね。
(私はムサビではありませんが、すごく近所に住んでたので、よく出入りしてたのです。)
一個ほしいなあと思っていたのを思い出しました。
温故知新、シリーズ化希望。
Commented by penelope33 at 2011-08-18 02:14
rosemaryさんもこの本、お持ちでしたか〜! ^^

好きなページだけを選り抜いてペラペラ状態ですけれど、
どの人も流行とは関係なく自分の好きなテイストを貫いていて、
それも「何々風」とくくれないミクスチャー感にあふれていて、
今見ても新鮮な気がしますね。
Commented by penelope33 at 2011-08-18 02:35
> sa55zさん

海外でお暮らしになった経験があるだけに、
日本の住宅事情の貧しさ・困難さを痛感されているでしょうね……。

ウチの場合は、予算もなかったですし、
新築の家というものにあまり魅力を感じない質ですので、
「中古の家」という目に見える「枠組み」を
少しづつ手直しするというやり方が合っていたと思います。

たとえ十分な予算があったとしても、新しい家をイチからつくる
というのはタイヘンなことでしょうね。

ある人のエッセイで
「家というものは、3回建ててやっと思い通りのものができる」
なんていう言葉を目にしましたが、一昔前でしたらともかく、
今の時代、一般人はなかなか3回も家を建てられませんよね……。
Commented by penelope33 at 2011-08-18 02:46
> リルコさん

リルコさんのブログを拝見していると、共感することが多いものですから、
勝手に引用させていただき、失礼いたしました。

そう言われてみると、教室にこんな椅子があったような気がしてきました
(お恥ずかしい……ホントにボンクラ学生でしたね)。

「器がどうのこうの」というのも、皆さん飽きていらっしゃるかなと思い、
昔話を書いてしまいました。

今度は日本の家のことを取り上げようかなと思っております。
Commented by れいんどろっぷ at 2011-08-19 18:08 x
ああ、懐かしい!!私もこの本、持っていました。
というか、アンアンのインテリアページが好きでスクラップしていたらこの本が出て、「こんな総集編出してくれるなら早く言ってよー!!」と思ったものです。
このころ、岩立通子さんの他のインテリアムック本も買ってました。
そもそも小学生のころからおしゃれよりもインテリアが大好きで、叔母を通して知った、今は無き「生活の絵本」と「私の部屋」(現在のものとは別物)を読むというか眺めるのをこよなく楽しみにしていたものです。

私は色をうまく使いつつチープにならない部屋が好みなのですが、やっぱりそのあたりは海外の部屋と日本では全然違うよなぁと今も思います。
Commented by penelope33 at 2011-08-19 22:02
> れいんどろっぷさん

『生活の絵本』って知りませんでした。
れいんさん、やっぱり大人っぽい子どもだったんですね〜。

私はこの総集編が出たとき、
それまでに切り取っていた同じ人の部屋のページを差し挟んだりしてました
(「こっちのほうが写真が大きい」とか思いながら《笑》)。

最初は日本人の部屋のページも取っておいたのですが、
「うん、もうこれはもうわかった!」って捨ててしまったんですよ。
今思うと、とっておけばこの時代の貴重な資料だったのになぁと思います。

いろいろな色を使いつつバランスよく調和の取れたインテリア、
外国ではよく見かけますが、かなり高度なセンスが必要ですよね〜。


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