青蓮亭日記

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2012年 12月 07日

井上陽水『氷の世界』と『陽水ライヴ もどり道』

体調が不安定だったり(たいしたことはなく、復調しつつあります)、
ZOOの仕事の都合で昼夜逆転したりして、
しばらく仕入れにも出かけず、内向きの生活をしていた。

ZOOの「家庭内音源デジタル化」
( i-Tunesに音源・ジャケット・レコーディングデータを入力する作業)が、
ついに私の古いLPにまで及んできて、
小学5年のときに初めて買ったLP『氷の世界』、
そのきっかけとなった兄の買ったアルバム『陽水ライヴ もどり道』などと、再び向かい合うことに。

『氷の世界』の後には、遡って『陽水II センチメンタル』を、
また4thアルバム『二色の独楽』は発売日に買った
(1stの『断絶』は散々迷った末に結局買わず、
『傘がない』のシングルと『もどり道』収録曲で我慢した)。

ポリドール時代の陽水さんのアルバムのインナースリーブには、
独特の筆跡の直筆で歌詞が書かれており、
小学生の私は、画用紙にその文字を忠実に模写して自分用の歌詞カードを作り、
繰り返しながめていた(この記事には書きそびれていた音楽遍歴……)。


井上陽水『氷の世界』と『陽水ライヴ もどり道』_f0151592_23415867.jpg
井上陽水『氷の世界』と『陽水ライヴ もどり道』_f0151592_23422414.jpg


















歌詞や歌唱の素晴らしさは言うまでもないけれど、
あんなにも子ども時代の自分にしみわたった音世界は、
編曲の星 勝さんの作り上げた“ROCK” 色の強いサウンドだったんだなぁ……と痛感。

『氷の世界』における、歌の叙情を硬質で乾いた世界に結晶化したような星さんのアレンジは、
今も全く古さを感じさせない。
バックミュージシャンもそうそうたる顔ぶれだけれど、
『もどり道』での、陽水さんと安田裕美さんのアコースティック・ギターの鋭いピッキングは白眉。

そしてその背後には多賀英典というディレクター/プロデューサーが存在していたのだと、
今更ながら “再発見” している。

膨大なディスコグラフィーはまだまだ未聴の部分も多い。

ナイーヴな作風の初期、
大衆に背を向けるように虚無と退廃の色濃く爛熟していった『バレリーナ』、
また、中森明菜他、楽曲を提供したアーティストからの “逆反射” を受け、
輝きを増したセルフカバーなど、少しづつひもといている。

ZOOは昨晩(というか今朝)、私が寝た後に『最後のニュース』を30回位聴いたそうだ。
彼は「絶対この曲はRCの『COVERS』を意識しながら書いたはず」と言っている。

ちなみに『氷の世界』のジャケットで陽水さんが携えているギターは、清志郎さんのものだそうだ。

取り急ぎメモ程度に。



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今日はたわいない音楽ネタですが、お気が向かれましたら。

by penelope33 | 2012-12-07 02:06 | 観る・聴く・読む | Comments(7)
Commented by michelle at 2012-12-07 01:01 x
うーん、いいとこ来るねー、こみさん。小学校高学年から中学1年ごろまで(洋楽に移行するまで)、私も「氷の世界」と「二色の独楽」の2枚聞き込みました。わたしもあなたもお兄ちゃんがいたのが少なからずも影響してるのかな?
Commented by こぐま at 2012-12-07 01:29 x
懐かしいです! 左の「氷の世界」、私もレコード持ってます。
(今は、自宅の夫手作りのレコードプレイヤーが故障中で聴けませんが・・・。3.11でスピーカーも床に叩き付けられ、どうなっているか分かりません・・・)

今はもっぱらCDで聴いています。
明日、久し振りに聴いてみたくなりました。
Commented by penelope33 at 2012-12-07 07:17
> michelleさん

そ〜か〜、思わぬ共通点があったのね!
私は音楽的には姉の影響も兄の影響も受けましたね。
で、結局一番我が道を行ってマニアックになっちゃったっていう……(笑)。

『二色の独楽』はリアルタイムで買ったけど、『氷の世界』ほどは聴かなかったな。
でも、改めて今聴くとすごくいいですね。

フォーライフ移籍第1弾シングルの『青空、ひとりきり』を買って、
「なんか違うな〜」と思って、それから離れてしまいました。

KITTYに入社する前には、NEW WAVEとピーター・ガブリエルとENO周辺
(http://seirentei.exblog.jp/6627213/ )にはまっていたから、
多賀さんはもう「キティ・フィルムの社長」っていうイメージでした。
Commented by penelope33 at 2012-12-07 07:38
辞めた後、ひさしぶりに陽水さんのアルバムを聴いてみたときに、
「あ、(制作部長だった)△△さんも関わってたんだ」なんて、ホント無知でしたね。

その△△さんの回想記がこちらで読めます。
http://www.thebeatlemania.com/soundpal.html

『アンドレ・カンドレ』からいかに『井上陽水』になっていったか、
多賀さんという人がどんな風に彼をプロデュースしていったのか、
今まで誰ともそんな話をしたことがなかったのだけど、
そのナゾが少し解けたような気がしました。

余談ですが、星 勝さんのアレンジの最高傑作という声もある、
橘いずみの『失格』という曲があるので、よかったら聴いてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=-YuhNs1Brs0
Commented by penelope33 at 2012-12-07 07:38
> こぐまさん

「一家に1枚」と言われていた『氷の世界』、
こぐまさんもお持ちでしたか!

今のちょっとクセのある歌声とは違うあの声。
音も全然古びてないところがスゴイです。
Commented by れいれい at 2012-12-13 10:41 x
あっ!!陽水さん。(近所のおじさんみたい)
地元出身(詳しく言えば生まれは隣の市。生まれて何年かしコチラに引っ越してきた。)なんですよね。この方の出身の町には小さいですが「井上陽水公園」ってのもあり、陽水さん直筆の「夏まつり」の歌碑があります。この町の夕方のチャイムは「夏祭り」めっちゃ陽水さん押し。

娘さんの衣布サラサさんは現在は福岡に住んで活動されてます。

以上井上陽水情報でした!!
って・・・私はリポーターではありませぬ(笑)



Commented by penelope33 at 2012-12-13 20:33
> れいれいさん

「井上陽水公園」!スゴイ、町の名士なんですね〜。
でも、夕方に「夏まつり」のメロディーはさびしすぎるかも(笑)。

サラサさんのことはつい最近まで知りませんでしたが、
セリさんによく似た方ですね……。
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