2013年 11月 19日

『第2回 アート+骨董マーケット』出展レポート

11月1日(金)〜3日(日・祝)に
横浜・吉田町の『Archiship & Library Café』で開かれた
第2回 アート+骨董マーケット』のレポートをお送りします(遅ればせながら……)。

下の画像・手前は、
開場前の【Gallery MERCATOR(ギャラリーメルカトル)】(安斎智信さん)のブース。

アルネ・ヤコブセン(ステルトン)のジャグや灰皿、
アルド・ロッシ(アレッシィ)のエスプレッソポット、
アルヴァ・アールト(イッタラ)の花器、ロールストランド製のゴム手袋製造用白磁型、
日本の『たち吉』の洋食器ブランド・Adam & Eveの C&S 、日本の古い銅製急須 等々……。

「ヨーロッパのモダンヴィンテージ家具を中心に、国によらず時代の流れから生まれたもの、
 作者の名によらず時間や手間を掛けて作られた良質な家具や絵画、オブジェなど幅広く集める」
とのコンセプトの通り、さまざまな国のプロダクトやオブジェが並びます。

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大江戸骨董市他、積極的に催事に参加。
12月1日(日)には『第二回大時代錯誤展』(@青山・ラスチカス B1F)に出展されます。

下の画像は、ディスプレイ中の【dubhe(ドゥーベ)】熊谷直樹さん。
北欧の1950-70年代のヴィンテージ食器、工芸品を中心に扱っていらっしゃいます。

中央に見える白いお茶碗
(1990年/グスタフスベリ窯スヴェン・ヴェイスフェルト《Sven Wejsfelt》のスタジオピース)は、
このカフェの抹茶碗になりました。

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手前に見えるのは、1962-63年にパリ国立近代美術館で行われた『ル・コルビュジエ展』のカタログ。
晩年の展覧会だったため、
モデュロールや外界との親和性といった彼の建築哲学に焦点を当てた
読みごたえのある内容になっているそうです。

アクリルケースの中に入った古い植物図鑑の切り抜きは、気軽に楽しめる美しいボタニカルアート。
たくさんの方が買われていましたね。

【dubhe】さん、後ほど改めて御紹介します。

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上の画像は、自作の木彫像やスプーン、縄文土器片、戦前のタイプライターやランプといったものが
混然と並ぶ【アトリエ ah!】(河村靖夫さん)のブース。
詳しい御紹介はまた後ほど。

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上の画像は、当店 “青蓮亭” こと【ロータス・ブルー】(渋谷優子)のブース。
こちら側は洋のヴィンテージ品を並べた“Western サイド”。

白く平たいキャセロールは、アメリカのコーニッシュ製品を旭硝子がライセンス販売したもの
(デッドストック品/'70年代頃?/御売約)。

ピューター製の八角皿は追ってブログでUP予定(御売約)。

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こちら側は “Eastern サイド”……といっても、今回は中国や朝鮮の品はなく和物だけでしたが。

共箱に「御深井白釉鉢」と記された大鉢は、
これまで見た御深井の品々と比べ、西洋的なフォルムと硬い質感が特異でした(御売約)。

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上の画像は、【古道具 逢花】(徳永泰俊さん)のブース。
大江戸骨董市、富岡八幡骨董市、骨董ジャンボリーなどに出店されています。
この品々、全部手持ちで持ってこられたんですよ!

開場の5時前には、思いがけず行列ができていました。

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開場後の様子です。

初日に駆けつけてくださったお客様は、
ひとつひとつの品を丁寧に御覧になっている方がとりわけ多かったような気がしました。

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上の画像の、黒いキャップ(ヴィンテージの乗馬帽!)と黒縁セルメガネの方は【und】大久保忠浩さん。

下の画像は、【und】さんのブース。

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自己紹介は、「国内外の土産的古雑貨、グラフィカルなプロダクトを扱う古物系露天商」。

大久保さんの幅広く独特な品々に出会える機会は滅多にありません
(大久保さん他が出展した、昨年1月の『ドーの古道具市 その二』の様子はこちらで御覧いただけます)。

追ってまた御紹介させていただきます。

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絵本や児童書の古本の移動販売と、
名作絵本をテーマにワークショップも開催している【ひとはこBOOKS】(渡邊直子さん)。
渡邊さんは普段は書店にお勤めだそうです。

上に見えるのは、【風土記】(南 天真さん)のヴィンテージのテキスタイル。

棚の中央に見える絵本は、名作『よあけ』。
私は大人になってから出会ったのですが、
静謐な夜の自然に溶け込んでいく臨場感と、ラストの開放感が本当に素晴らしかった。

さて、このあたりで2階の様子ものぞいてみましょう。

2階は、【風土記】天真さんのテキスタイルやショール・衣類の他、【Gallery MERCATOR】さん、
【アトリエ ah!】さん、【und】さんの大型のオブジェ・絵画・家具・照明等が並びます。

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左奥に見える白いアクリルがヒダ状になっている照明は、倉俣史朗の『K-SERIES』でしょうか。

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国もスタイルも異なる椅子たち。

【Gallery MERCATOR】安斎さんは、建築科出身ながら、最初は飲食業に身をおかれていたそうですが、
お子さんが生まれたのを契機にこの仕事を始められたとか。
同じく建築科出身の奥様と一緒に、内装・リフォームなどのお仕事と平行して小売業をされています。

豊富な知識と在庫をお持ちですので、
国内外のヴィンテージ品やデザイナーズアイテムをお探しの方は、御相談されてはいかがでしょうか?

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左が【風土記】の南 天真さん。
大柄で彫りの深い顔立ち、独特の衣装をまとった天真さんは、大江戸骨董市でも異彩を放っていますね。

古いアジアやアフリカのテキスタイルから、
現代のオーガニックコットンのスカーフまで、さまざまな布を扱っておられます。

「心を込めて作られた布は、新古問わずにとても美しい。
 身に着けたり飾ったり、使い方はいろいろ。
 温故知新、古いもの新しいもの、心が繋がる物は、いつの時代にも人々を楽しませてくれるはず。」

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『飯田善彦建築工房』『Archiship Library&Café』を主宰する建築家の飯田善彦さん(手前・右の男性)。
このイベントをディレクションされた御本人が一番楽しんでいらした御様子で、
早くも次回の構想に思いを馳せていらっしゃいました。

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初日・2日目は『関内外OPEN!5』が開催されていたこともあり、いつもお客様で賑わっていましたが、
3日目になってようやく落ち着いて写真を撮る余裕が出てきました。

左のボブヘアの女性がこのカフェ担当の藤末 萌さん。
準備期間からイベント当日まで、本当にお世話になりました。
いろいろお買い物も楽しんでいただけたようです。

奥に見えるのが【Gallery MERCATOR】の安斎さん、ニット帽をかぶった後ろ姿は【古道具 逢花】の徳永さん。

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再び【dubhe】さんのブースです。

昨年秋から大江戸骨董市に出店されている店主の熊谷さん。
「(北欧ものには)最初はカイ・フランクの牛の絵のついたジャグなんかから入ったんですよ」と
おっしゃっていましたが、次第にグスタフスベリ、ロールストランド(ともにスウェーデン)、
パルシュス(デンマーク)などのアートピースに惹かれるようになったそうです。

当ブログのこちらの記事で触れたフリーベリ(Berndt Friberg)の作品群(上の画像・右下)も良心的な価格で。

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今月から、月に2回程度、
渋谷・桜ヶ丘の日替りショップスペース『novore』でSHOPをOPEN。

北欧ヴィンテージの食器をメインに、
パルシュスやフリーベリなどのアートピースも織り交ぜたラインナップになるとか。

次回は11月24日(日)に出店されるそうです。
詳細はFacebookページを御覧ください。

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【dubhe】の熊谷さん(シャツがおしゃれ!)。
昨年に引き続き、率先して会計を担当してくださいました。ありがとうございました。

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当店【ロータス・ブルー】のブース。
身長153cmですが、目一杯俯瞰気味に撮ってみました。

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前夜のシミュレーション画像を御覧になられた目敏いお客様数名から
お問い合わせのあった、琉球・壺屋焼の白釉のマカイ(御売約)。
きちんと撮影するヒマもなかったので、会場でササッとスナップ。

マカイというと直線的なフォルムのものしか見たことがなかったのですが、
これは「てりむくり」のある茶碗らしい形(17〜18世紀頃のもののようです)。
肌合いも魅力的でした。

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高価な李朝の粉引茶碗には縁がありませんが、自分にはこんな “落穂拾い” が愉しいです。
また、このブログを通じて、同じような好みのお客様もだんだん増えてきました
(ひとつの品物にお客様がかちあってしまうときには、なんとも申し訳ないのですが……)。

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再び【古道具 逢花】、徳さんこと徳永さんのブースです。

大学では心理学を専攻、作陶生活や大手生花店勤務を経て、古物の道へ。
当初は主に仏教美術を扱っておられましたが、
故あって、いわゆる “JUNK=古雑貨” メインの品揃えに
(日本の古道具界においては、その道の嚆矢のひとりだと思います)。

経年変化や手沢で味わいの出た古道具の数々。
長年培ってきた “眼の筋” を感じさせられますし、
ところどころ “遊び” もあって、なんとも “徳さんらしい” セレクトです。

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ゴツくて内容量の少ない昭和レトロのグラス(珍しいハートのモチーフ)と、
フォルムの美しい吹きガラスの水注が一緒に並びます。

おそろしく手の込んだ小引き出しは、古い金属のパーツ類が入っていたそうです。

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京都の古地図をお客様に広げて解説する徳永さん(上の画像・左)。

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【und】大久保さんのブースです。

棚の上の船のようなカゴはフィンランドのヴィンテージ品。
棚の中には、同じくフィンランドのカイ・フランクの貴重なデカンタも。

以前は、友人と一緒に渋谷で古着屋を経営していたという大久保さん。
実はYahoo!オークションではよく知られた出品者で、
出品しておられる品々やタイトルを見ると、本当にその博識ぶりに驚かされます。

今回ひさびさにお話ししてみて、
その知識と興味の対象はアート・デザイン方面だけじゃないんだなぁと、改めて感心!

12月7日(土)、駒形『サルビア』にて、
午前中は造形作家である奥様のおおくぼともこさんによるフィンランドの麦藁工芸「ヒンメリ」のワークショップ、
午後に大久保さんの古道具他の販売があります(詳細はこちら)。

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奥の壁にかけられているのは徳永さんの品で、日本の古い藍染めの布。

テーブルの上の茶色いキャセロールは、1972年に発表された
イタリアのエンツォ・マーリのデザインによるル・クルーゼの『ママ』。

このイベントのフライヤーの裏に画像が載っていた手前の不思議なアイテムたちは、
'80年代頃のハサミ(日本製)。

おもちゃっぽくPOPなテクノ風デザインは、
確かに「メンフィス」(イタリアのデザイン集団)などがもてはやされた、
あの時代独特のものかも……(売れてました)。

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華やかな装飾のロバはインド製(ゾウは多いけれどロバは珍しいそうです)。

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古い絵葉書などの紙もの。

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建築雑誌のバックナンバーが並ぶ書棚にも彩りを。

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ひとはこBOOKS】(渡邊直子さん)と【形象堂】(安達一裕)さんのブース。
渡邊さんは安達さんの姪御さんだそうです。

形象堂・安達さんは、首都圏の大学図書館、研究室、設計事務所やデザイン事務所に、
建築・デザイン関係の洋書を中心に販売していらっしゃいます。

このライブラリー・カフェの蔵書、
きっと安達さんが飯田さん向けにセレクトして売った本がたくさんあるのでしょうね。

おふたりの本、なかなかじっくり拝見する時間がなくて残念でした。

自分の商品と一緒にお会計した大型本が、
関西国際空港旅客ターミナルビルやポンピドゥー・センターのデザインで知られる
建築家レンツォ・ピアノの作品集で、「あ、こんなのもあったんだ〜」と……
(ちょっとのぞいてみたかったです)。

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【アトリエ ah!】河村靖夫さんのブースです。

河村さんは、設計事務所、ロック喫茶、カフェバー、アンティークショップ、ギャラリー、
デザイン事務所と、さまざまな事務所や店を経営されてきたそうです。

大江戸骨董市に出店を始められてまだ2年未満とのことですが、
古材と鉄脚の棚をしつらえ、古陶磁、古道具、錆びたJUNKオブジェ、作家物の器などを
整然とディスプレイした河村さんのブースを初めて見たときは、とても印象的でした。

現在は、木彫・家具作家としても活動されています。

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自作のオブジェ、アメリカのアールデコのガラス器、インダストリアルな照明から縄文土器片まで、
「アート+骨董マーケット」のタイトルを一番体現していた展示だったかもしれません。

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左から河村靖夫さん、関内外OPEN!(アーツコミッションヨコハマ)広報担当の方、
河村さんの奥様( ↗ Photo by 堀田浩平さん)。

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12月6日(金)〜8日(日)まで、「donum」の相澤拓也さんと、
無意識。閉ざされた記憶の断片/アンティーク・コレクション展示販売会』を
西荻「ギャラリーブリキ星」で開催。

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【風土記】天真さんのショール、御婦人方に人気でしたね。

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古い金属の棚受けが大きな蝶のようです。
手前の楽器は演奏可能なのかな……?

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天真さんの古いテキスタイルや民族衣装が、
会場の雰囲気をガラッと変えてくれていたと、つくづく思います。

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【Gallery MERCATOR】安斎さんと【und】大久保さん。

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安斎さん、1階と2階、こまめにディスプレイを変えていらっしゃいましたね。
それだけ品物も売れていたのでしょう。

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御来場・お買い上げくださった皆様、まことにありがとうございました。

横浜での催事は初めてでしたので、
自分に出来る限りのパブリシティをしたら、後は運を天にまかせるといった心境でしたが、
いつもこのブログを読んでくださっている方にお越しいただき、とてもありがたかったです
(Hさん、お風邪を召していたのに、ファミリーでいらしていただき、うれしかったです!)。

飯田さん、藤末さん、こうした機会を与えてくださり、
本業の激務をぬっていろいろと御尽力いただき、改めて御礼申し上げます。

出展者の皆様、お疲れ様でした。
3日間、いろいろと勉強させていただきました。

次回は、来年5月、このカフェの前で開催される
ヨコハマ吉田町通り アート&ジャズフェスティバル』に合わせて開催予定です。

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                               ( ↑ Photo by 堀田浩平さん)

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by penelope33 | 2013-11-19 23:06 | イベント出店 | Comments(4)
Commented by nskoguma at 2013-11-19 22:03
あ~伺いたかったです・・・(涙)

素敵な、趣のある、面白そうな、興味深い、美しい、、、
品々がたくさんですね!!

レポートを拝見して、ため息ばかりついています。

penelopeさんの「こども風土記」は、どのようなものだったのですか?
赤い目のウサギもいいですね。クマではありませんが・・・。
Commented by penelope33 at 2013-11-19 23:05
まだ最後まで書き終えていないうちに、まちがえて公開してしまいました……。

「こども風土記」は私物でしたが、
初山滋の挿絵がふんだんに使われているので、
こぐまさんにお見せしようとお持ちしたんです。
柳田國男が朝日新聞に連載した文章をまとめた冊子です。

値段を尋ねられても、結構高い値段を答えて、
いらっしゃるのをお待ちしていたのですが……。
今度、お見せしますね。

徳永さんの赤い目のウサギ、コワ・カワいくて(?)よかったですよ。
売れちゃったかなぁ……?
Commented by まき at 2013-11-20 20:57 x
この「おそろしく手の込んだ小引き出し」がいいですね。
ちまちまと小さい引出があるのって、なんでか好きなんです。
どこに何が入っているか忘れちゃうんですけどね(汗)。

いつか、東京まで伺えるといいなあ(遠い目)。
Commented by penelope33 at 2013-11-20 21:32
> まきさん

一般的にはA4サイズの紙が入るくらいの小引き出しが人気のようですが、
この小引き出しがお好きとは通ですね〜(笑)。

来年2月頃に、3回目の『ドーの古道具市』が開催されることになりそうです。
もし御都合がついたらぜひ!(お忙しい時期でしょうかね……?)


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