青蓮亭日記

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2016年 04月 27日

古いKodakの現像用タンク

箱に「大正拾参年八月求之 二上」と墨書きされた、Kodak社の古いステンレス製現像用タンク。

6×9(cm)のいわゆる「ブローニー・サイズ」用のような気もするが、
こちらのページを見ても、箱のラベルにある「2 1/4× 3 1/4(inch)」というのが、
いったいどのヴァージョンなのか、よくわからない。

やはりZOOさんの言うように「ベス単」用なのかな……?

(蓋の直径:約10.7cm・高さ:約13cm/御売約)

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ZOOさんからは「そんなの、売れるの?」と言われた。


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このタンクを購入したのは、もちろん箱も含めたマテリアル(=ブツ)としての魅力からなのだけど、
少し前に観たガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』('03)の
あるシークエンスが頭に残っていたせいかもしれない。

本作は、1999年に起こった『コロンバイン高校銃乱射事件』を題材に、
“スクール・カースト” の中に生きる高校生の日常の断片を、
生徒ひとりひとりの異なる視点から繰り返し描いている
(詳細はこちらのレヴューを読んでいただけるとよくわかります)。

吉田大八監督の『桐島、部活やめるってよ』('12)の話法に直接的な影響を与えたと思われる。


男子高校生のイーライは、パンキッシュな恋人たちのスナップ写真を撮り、
学校の暗室で撮ったばかりのフィルムを現像する。

フィルムをパトローネ(=カートリッジ)から取り出し、リールに巻き、現像タンクに入れ、
蓋をするところまでは、全くの暗闇で行わなければならない。

実際にそのシーンは真っ暗なのだけど、19歳のときに私自身、写真の課外授業を受けていたことがあるので、
そのときの自分の動作や心境を反芻、反映しながら画面を見つめていた。

現像ムラができないよう、手首をゆっくりひねりながらタンクを回転させ撹拌する仕草。


いわゆる群像劇というのとも違う(名前のテロップが出た後すぐに殺される男子生徒もいる)。

学校という空間で、あるいは交わり、あるいは孤立したままで生きる生徒の日常を静かに積み重ね、
それぞれの闇や鬱屈や虚無といったものをすくい取りながら、
映画は血と暴力のエンディングを迎える。



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by penelope33 | 2016-04-27 23:55 | 古いもの・古びたもの | Comments(0)


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