青蓮亭日記

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2008年 01月 15日

総織部敷瓦

御存知の方も多いと思いますが、
「織部焼」は、桃山時代の天正年間(1573-1592)頃から、
千利休の高弟の茶人であり武士でもあった古田織部(1544-1615)が
美濃の陶工を指揮しつくりあげたのを発祥として、
今日に至るまで作陶されている個性豊かなやきもの。

「総織部」とは、全体に銅緑釉(=織部釉)が掛けられたもの。
織部焼で特徴的な大胆にゆがんだ器形は少なく、単純な皿や鉢類に多く見られる。

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織部焼の種類や製造法の詳細はこちらのページを。

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「敷瓦(しきがわら)」とは、
もともとは、中国・宋代の寺院建築に習った禅宗の寺の床に敷かれた、
瓦素地の正方形の陶板のこと。
後年敷瓦は、禅宗とともに中国から伝えられ
千利休独自の美意識で「侘茶」として完成した茶道において、
鉄製の「風炉(ふろ)」と呼ばれる道具を載せる敷板として用いられるようになった。

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やがて茶道具としての敷瓦は、
織部焼や志野焼、黄瀬戸などの文入りの施釉陶板でつくられるようになり、
備前焼や信楽焼のような渋く野趣あふれるやきものも取り入れられるようになった。
この品のように、側面まで施釉され彫り文があるのが、
風炉の敷板としてつくられた敷瓦の特徴である。

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……まあ、いろいろ説明しましたが、言いたいのは一言。
見事な釉調です。
何十万もする魯山人の陶板より、個人的にはこちらのほうがいい。

(19世紀頃/縦24.6cm・横約24.6cm・厚さ3cm/売約済)

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by penelope33 | 2008-01-15 18:55 | 古いもの・古びたもの | Comments(2)
Commented by やの at 2008-01-16 22:50 x
かっこいい織部ですねー。
色合いと側面の模様がイカシテマス。
僕も現代作家さんの織部焼の湯のみに焼酎お湯割りいれて
ほぼ毎晩使い倒してます。緑の濃淡が酔い気分になります。
Commented by penelope33 at 2008-01-16 23:39
やのさん、こんばんは。
織部がお好きだったとは!
骨董の織部は値が張りますし、あまり装飾的なのは苦手なのですが、
これにはガツンとやられました。
重いので今度の市に持っていくかどうか悩んでます……。


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