青蓮亭日記

seirentei.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2008年 01月 30日

磁州窯黄白釉盃

中国宋代・磁州窯系の小さな鉢(口径10.9〜11.3cm・高さ3.8〜4.2cm)だが、
盃として楽しめる大きさ(売約済)。
「磁州窯」についてはこちらを御参照ください。

卵色の釉と、顕微鏡で見たタマネギの細胞のような貫入が美しく、
また珍しいかと思う。

明るくきれいな色合いと歪んだフォルムが、
どこかルーシー・リー(Lucie Rie/1902-95)の器を思わせ、
小さな雑器ながらとても魅力的だった。
(実際は彼女のほうが東洋古陶磁の影響を受けているわけですが)。

f0151592_18204813.jpg




f0151592_1821415.jpg


ひとつ疑問だったのは、
数人の方に見ていただいて「宋代・磁州窯」というお墨つきをもらったのだが、
「磁州窯」に関する資料をあたってみても、
この黄釉でも褐釉でもない、
卵黄を薄くしたような色の釉の例が載っていないことだった。

f0151592_1821189.jpg


そんなとき、『目の眼』No.332(平成16年5月号)『特集:唐白磁の魅惑』で、
唐・隋より遡る北斉(3〜5世紀)の時代の白磁碗の写真を見た(下の画像)。
このタイプのものは鉛釉が低火度で焼かれてできた「黄白釉」で、
現在の山西省から発掘されることが多いとあった
(高火度で焼成されると青磁になる)。
山西省は磁州窯系のやきものがつくられた広大な領域の北限。

f0151592_1821557.jpg


一般的に中国陶磁というと、厳しい形と緻密な絵つけというイメージがあるが、
そんな中で自分でおもしろいと思うものを「落穂拾い」してみると、
大抵磁州窯系なのである。

f0151592_1821344.jpg


さてさて、何事もなく更新できたら、明日はついに100回目です。

by penelope33 | 2008-01-30 18:28 | 古いもの・古びたもの | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード


<< 染付モダン猪口      李朝白磁下蕪瓶 >>