2008年 02月 05日
昨日の晩酌セット。 青緑色のグラスは、 19世紀後半にフランスの教会でキャンドルを灯す際に使われていたもの。 他に青いのと透明なのを持っている。 昨日は日本酒を冷やで。 長い間、我が家の定番のグラスは 大正時代の剣先鎬(けんさきしのぎ)コップとDURALEXだった。 色ガラスのものは、カイ・フランクがデザインした KARTIO(カルティオ)のブルーとグリーンを持っているのだけど、 最近の自分用はもうこればっかり。 愉しいコップ酒。 骨董市で、パリ在住の業者さんを囲んでお話をしていたとき、 別の業者さんが「フランス人はこれでワインを飲んだりするんですか?」と尋ねると、 「いや、そういう人はいないですね。もしいたとしたらすごくオシャレな人だと思う」とのこと。 それを聴いて、フランス人は日本人ほど「見立て」の発想がないのかなという気もしたが、 考えてみれば欧米人も日本の火鉢をワインクーラーに使ったりするわけだから、 異文化の道具ほど本来の用途から自由に見立てやすいのかもしれない。 茹でた里芋(from 「赤カブ便」)が載っているのは、 1920年代のフランス・プロヴァンス地方北部のデュルフィー(Dieulefit)産の陶器の皿。 ホントにもう “料理以前” という感じだけれど、 里芋は茹でたり蒸したりして塩で食べるのが一番好きだ。 そしてこんがり焼けたキツネ色のようなこの皿自体がなんともおいしそう……。 デュルフィーのあるドローム(Drome)県は、 現在の行政区画である「プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地域圏」には入らないが、 その北西に隣接し、歴史的には「プロヴァンス地方」とはこのあたりの地域も含む、 ということらしい(ややこしい……)。 この地図をズーム・アウトする(=「Zoom −」をクリックし続ける)と、 デュルフィーの位置がピンポイントでわかる。 塩(「海の精」と抹茶塩)を載せた小さな白い皿は、 オランダの Petrus Regout のもの(子どものままごと皿らしい)。 バックスタンプがスフィンクスではないので、20世紀中葉のものだろう。 この小皿もクリーム色の肌と柔らかなフォルムが絶妙。
by penelope33
| 2008-02-05 20:09
| つれづれ
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Comments(6)
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Awavi。
at 2008-02-05 22:14
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このグリーンのコップ。僕のと兄弟ですか?
入手時には、たしか19世紀・オランダと伺ったのですが・・。 僕はおしゃれではないけど、たまに安いワインを呑んでおります。 泡が多いので、お湯割りを入れるのは恐いです。 カルティオのも良いですねー。 この手で包める蕎麦猪口型って万能のカタチだと思います。
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penelope33 at 2008-02-05 23:34
はい。兄弟です。
すみません、mixi日記で確認したら間違えて御説明していたようです。 オランダ在住の方から仕入れたのですが、使われていたのはフランスの教会です。 今は、ひょいと渡欧して蚤の市に行っても、 完品のこのグレードのものは買えないそうです。 1900年頃のものになるともう味わいに欠けますし。 お湯割りは、少〜しづつお湯を入れるか…… でも、やっぱりやめたほうがいいですね。 確かに蕎麦猪口と同じで、器の原型という感じですね。
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るー
at 2008-02-06 10:29
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グラスもお皿もすてきです。
そして!おいしそーです!(まだ時刻は10時半。すでにおなかがグーです。) サトイモは、蒸篭で蒸して、塩で。わたしも最近これに目覚めました。 ところで、違うエントリー(1/28)なのですが、 TEEMAの15センチのお皿って、 コーヒーカップ&ソーサーのソーサーと同じものですか? だとしたら、うちにもあるのですが、コレ無敵だと思います!! 青も茶色もいいですね~
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penelope33 at 2008-02-06 13:22
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Awavi。
at 2008-02-06 22:55
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penelope33 at 2008-02-07 02:50
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古道具屋「ロータス・ブルー(青蓮亭)」店主のつれづれ。家族は映像ディレクターの相方ZOO(2021年9月13日、横行結腸がん+肝転移により58歳で逝去)とキジトラ猫のヤマコ(♀/2022年9月23日、16歳で他界)。ブログ主は、膠原病類縁疾患の『シェーグレン症候群』のため療養中です。 by 青蓮亭 カレンダー
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