青蓮亭日記

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2008年 05月 22日

吹きガラスのタンブラー

ガラスもの、特に薄手のコップ類は運搬時に壊れやすいのと、
露店ではなかなか売りにくいので滅多に仕入れないのだけど、
これは手頃な値段だしウチに置いておくのもイヤじゃないかなと思い買ってみた。

ストンとした円筒形がこれ以上ないくらいシンプル。
でもよく見ると、厚さが均一でなかったり、ガラスの流れや小さな気泡が見えたりと、
古い吹きガラス独特の表情がある。

吹きガラスのタンブラー_f0151592_23472662.jpg




赤地に、人面みたいな顔のライオンと「G. FUKUMOTO」と白抜きされたラベルがかわいい。
フィンランドのガラスメーカーの「イッタラ(iittala)」
赤い「i」のシールをはがさずに使う人も多いらしいが、
これもはがしてしまうのがちょっと惜しい感じ。

検索してみると、滋賀県蒲生郡に「フクモト硝子工芸」という会社があるが、
詳しいことはわからなかった。

(戦前/口径:約7.4cm・高さ:約9.4cm/売約済)

吹きガラスのタンブラー_f0151592_23474466.jpg


一方こちらは、何回か“店頭”に出してみたけれど誰からも評価されなかった
注ぎ口のないビーカー。
一応これも古い吹きガラスで、微妙なニュアンスもあるのだが、
まあ、特に美しいとか趣味がいいとか、
人に薦められるものではないというのは理解している。
買ったときから、「これで焼酎お湯割りを飲むのは自分くらいだろう」と……。

最近、このタンブラーのようなビーカーを使うことが多い。
この記事で書いた「ミニマリストのコップ」にかなり近いような気がしている。
耐熱ガラス製であまり繊細な扱いを要求しないところがいい。
冷たい水から焼酎のお湯割りまで、ガシッとつかんで飲む。

吹きガラスのタンブラー_f0151592_234759100.jpg


タンブラーのようなビーカーと、ビーカーのようなタンブラー。
セザンヌの「自然を円筒形と球形と円錐形によって扱いなさい」という言葉を思い出した。

by penelope33 | 2008-05-22 23:52 | 古いもの・古びたもの | Comments(2)
Commented by take at 2008-05-23 08:30 x
屈折具合からすると相当肉厚のガラスですか?気泡とかユガミとか、、、いいですね。コンテクストもいい感じですよお。
Commented by penelope33 at 2008-05-23 08:52
それがさほど厚くないんですよ。
うすはりガラスとまではいきませんが、結構薄くて華奢な感じです。

ただ、「ポンテ痕」がややデベソ気味で少々ぐらつきがあるものも。
個人的には気にならない程度ですが。

「ポンテ痕」↓
http://homepage1.nifty.com/00777/glass/Glass31%20Process/31process.html
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