青蓮亭日記

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2008年 07月 14日

朝鮮の響銅匙

「響銅」(さはり・きょうどう)とは銅を主とし錫・鉛・銀などを加えた合金。
打つとよい音がするのでこの名があり、「砂張」「佐波理」とも書く。

元は黄白色だが、土中に埋もれているうちに、緑青が生じたり酸化により黒く変色する。
全体が緑青で覆われたものを好む方も多いようだが、
個人的には、「水古(すいこ)」と呼ばれる酸化皮膜で黒々としたものが好み。

この匙は統一新羅(7〜10世紀)から高麗時代(10〜14世紀)初期のもの(御売約)。

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正倉院宝庫に伝わる金属製の皿や匙は、
同時代の朝鮮=統一新羅から輸入された響銅製であるという。
このような金属の鉢のことを韓国では「サバル」、
中国では「鈔羅(さふら)」、アラビア語では「サフル」と呼び、
これらがなまって「さはり(サワリとも呼ぶ)」になったと考えられている。
正倉院にある匙はまごうことなき伝世品なので、今でも黄灰色をしているそうだ。

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この時代のいわゆる「高麗匙」にはさまざまな形があるが、
共通しているのは、手に持つ部分が細く長く、きれいなS字型のラインを描いていること。

大きく波打つラインを持ち、すくう部分の先端が魚や木の葉のように尖っていて、
手に持つ部分の端に切り込みや点刻や線刻の装飾が施されているような匙の
美術工芸品としての美しさにも感動するが、
この匙の小振りで素朴な形もなんとも好ましい(長さは約21cm)。
子ども用のものだったのではないかと聞いている。

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鎚跡が残っている。

最後の飯粒まできれいにすくえる韓国の匙の使いやすさは、
現代に生きる私自身も実感するところ
(焼肉は食べないけれど、ピビンバやクッパは好き)。
この匙は「骨董品」というよりもっと身近な、
カトラリーの原型にしてひとつの完成型という気がする。

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by penelope33 | 2008-07-14 12:00 | 古いもの・古びたもの | Comments(8)
Commented by garoubleu at 2008-07-14 13:02
peneさん、こんにちは^^
丁度昨日、鉄や真鍮のお匙をネットで見ていたんですよ♪
この最後の写真の柄のカーブ素敵ですねぇ~。
しかも古い!なんだかいいなぁ~この形と色。
実際に使いたくなりますね^^
↓のブルーグレーのバック・・雨戸!とのこと!
驚きました!peneさん写真お上手^^
Commented at 2008-07-14 15:12
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2008-07-14 17:13
garoubleuさん、こんにちは。
私もこのお匙、実際に使ってみたくてしょーがないんですよねー。(笑)。

ホントに写真が上手なヒトは、
出来不出来がなくいつもレベルが一定しているものですが……^^;。
ときどきお日様が味方してくれると、自然な感じになりますね。
Commented by penelope33 at 2008-07-14 17:24
鍵コメ様、はじめまして。リンクをありがとうございます。
申し訳ありませんが、弱小業者なので出店は大江戸骨董市だけなんです……。

私もそちらのブログを拝見させていただきましたが、
SX-70とハーフ機を使われているところに親近感が……。写真も素敵ですね。
早速ブックマークさせていただきました。
これからもよろしくお願いいたします。
Commented by umi-c at 2008-07-16 10:30
penelopeさん、お返事ありがとうございました。
大江戸骨董市にいつか行ける日を楽しみに、こちらの写真で
楽しませていただきますね。☆

Commented by penelope33 at 2008-07-16 13:15
umi-cさん、ありがとうございます。
それまで細々とがんばります!
Commented at 2012-01-02 23:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2012-01-03 21:32
> 鍵コメント at 2012-01-02 23:49 様

御連絡が遅くなりましてまことに申し訳ございません。
ただいまメールをお送りしました。


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