青蓮亭日記

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2008年 10月 15日

ワイヤー製の水切りかご

素材はアルミニウム。
やや黒ずんではいるが赤錆は出ておらず、とても軽い。
着色されていたりビニール素材が使われていたりしない
剥き出しの金属素材の古いかごというのは、あまり見かけないような気がする
このカゴのときも「珍しい!」と思った)。

(昭和前期/径:約31.5cm・高さ:約13cm/御売約)

ワイヤー製の水切りかご_f0151592_2093382.jpg




昨日の “食堂のトレイ” にも言えることだが、
昭和20年代後半から40年代の間に樹脂系の “新素材” が台頭してきたようだ。
以前勤めていた記録映画会社の自社の短編作品で、
昭和30年代に製作された、
ポリバケツなど塩化ビニール系の “新素材” を紹介する「産業映画」を観たことがある。

「『産業映画』って何?」という方には、こちらに作品例が)。

ワイヤー製の水切りかご_f0151592_20522154.jpg

上の画像は、『ずらり 料理上手の台所』(マガジンハウス 刊)という本に掲載されている
料理家の小林ケンタロウさんの家の台所。

「こういうかごって、ありそうでないんだよなぁ……」と思っていたところ、
つい最近これに出会った。
形はビミョーに違う。
よーく見ると、ケンタロウさんの家にあるものは編み目が亀甲形で、こちらは菱形。

ワイヤー製の水切りかご_f0151592_2053850.jpg


今月の “当店” には、このワイヤーかごやら塵取りやら、
昭和の「荒物屋(あらものや)さん」みたいな品が並ぶかも……。

子どもの頃は「雑貨屋」といえば、
箒・塵取り・はたき・バケツ・鍋・ザル・荒縄・洗剤などの
日常雑貨を売っていた町の「荒物屋」のことだった。
「雑貨」という言葉が “オシャレ” な意味合いを持つようになったのは'80年代半ば頃だろうか?
雑誌『Olive』の創刊が '82年)。

生まれ育った川越には、昔からほとんど店構えの変わらない「荒物屋」がまだあって、
前を通り過ぎるとほとんどタイムスリップしそうな気がする
(……とはいえ、さすがにこんなかごは売ってないですよ)。

by penelope33 | 2008-10-15 20:24 | 古いもの・古びたもの | Comments(4)
Commented by びっき at 2008-10-16 22:54 x
金物屋へ行く度に、この手の籠を探してるのですが、なかなか巡り合えません。
これは本当にいい雰囲気ですね。高級な感じがします。
Commented by penelope33 at 2008-10-17 00:38
やっぱりそうですか!ホントにないですよね〜。
ただ、その価値が万人に伝わるかというとビミョーな気もしています。
単純に今出来のものと比べられてしまうとキツイですね。
Commented by au_petit_bonheur at 2008-10-17 06:52
このかご、手で編んだあとが見えていいですね〜。
亀甲形も手編み?チキンネットっぽい?
この編み方の方が素朴でいいかも。
(レース目線で失礼!)(笑)
Commented by penelope33 at 2008-10-17 17:21
さすが「西の“レースクイーン”」!(笑)
プチさん、きっとかごなんかも編めるのでしょうね……。
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