青蓮亭日記

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2009年 06月 26日

李朝白磁水滴

大した古陶磁も買っていないけれど、
絵皿は別として、「あ、いいな」と最初に目がいくのは器形(フォルム)であることが多い。

でもこの水滴の第一印象は、 “異形” というと言葉が過ぎるかもしれないけれども、
「な、何?このカタチは……?」というものだった。

一見十角の面取のように見えるが、
この水滴の基本構造は、細い十本の筋のついた円筒であり、角柱ではない。

お譲りくださった方は「白釉」とおっしゃっていたが、
どうも粉引の薄黄色とも違うし、
斑唐津に通じる会寧の藁灰釉の(ときに少々キモチ悪い)あの白でもない。
むしろ白磁の乳白色のように見える。

使い込まれ、汚れて擦り減って、ただならぬ存在感がある。

(李朝後期/高さ:約5.3cm・幅:約8cm/御売約)


Water dropper, Porcelain, Joseom dynasty

It looks beveled at a glance, but it is cylindrical with ten streaks.

So used, worn and having style and dignity.
The milky white dimly reflects light and it is just like the moon.


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古伊万里白磁蕎麦猪口と。
結構デカイです。

by penelope33 | 2009-06-26 21:44 | 古いもの・古びたもの | Comments(6)
Commented by ぷち at 2009-06-27 21:28 x
素敵な水滴ですね。器のことはよく知らないですが、
レースも(笑)こんな感じのもの、好きです。
完璧なものより、存在感があって、特に1〜2枚目の
写真の横顔がいいです!
Commented by penelope33 at 2009-06-28 01:22
横顔、いいでしょ?
いいんですよ〜。 ^^
Commented at 2011-01-20 22:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2011-01-21 11:41
> 鍵コメント at 2011-01-20 22:27 さん

はじめまして。
お問い合わせをいただき、ありがとうございます。

水滴は、水を入れて墨をするときに
ポトポトと硯に水を注ぐための道具です。
まあ、今は実際に使うというより、
小さな “コレクターズ・アイテム” という感じでしょうか。

こちらのお品の希望小売価格は8万円です。

「紅い紙の繭皿」は御売約済です(4,000円でした)。
申し訳ありません、記入もれでした。

その後、紙製の繭皿、黒いのや赤いのを
安く仕入れられたこともありましたが、
その後あのような発色のものには出会っておりませんね……。

御参考まで。
Commented at 2011-01-21 17:10 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by penelope33 at 2011-01-21 17:54
> 鍵コメントat 2011-01-21 17:10 様

価格を表記しておりませんのはこちらが悪いのですから、
どんどん御遠慮なくお尋ねくださいね。
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