TODAY IS THE DAY

創作と癒し

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今年の抱負なども特にありませんので、昨年のうちに書いておきたかったことを。


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このブログを読んでくださる方は、古いものがお好きな方が多いでしょうから、
時代を超えて生き続けてきた工芸品が、現代に生きる私たちの心を静かに照らしてくれたり、
日々のストレスを癒してくれたりといったことを、
ご経験されている方もたくさんいらっしゃることでしょう。
また、美術作品を鑑賞したり、自ら作品を作っておられる方も多いかと。

私が昨年の1月からボランティアをさせていただいている非営利財団は、

プロジェクトの詳細な内容と、ボスの平川典俊氏については追ってまた書くことにするが、
今回は、私自身が、20代の頃に好きだったアーティストの作品を、
昨春、この財団を通じて購入し、日々眺めて暮らした所感を記してみる
(去年のうちに書くつもりだったけど、バタバタしていて年を越してしまった……)。

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2024年4月4日撮影。





マイク&ダグ・スターン(1961年、アメリカ、ニュージャージー州アブスコン生まれ)は
一卵性双生児の兄弟で、1987年のホイットニー・ビエンナーレへの出品をきっかけに
注目されるようになった。

私が彼等のことを知ったのは、雑誌か、最初の作品集を洋書店で見かけたのか……。
1989年のアキラ イケダ ギャラリーの展覧会のことは知らなかった。


トランプの絵札のように逆さまに組み合わされた、
双子の彼等自身のセルフ・ポートレートや、
マリア像、植物、馬、階段といった、古典的な、あるいは静謐なイメージのモチーフ。
印画紙を破いたり(初期からフィルムにもプリントしていた)、
テープで貼り合わせたり、ほとんどコラージュと呼べるほどに、
プリントしたマテリアルを解体し、再構築する手法が、ラディカルでいながら実に洗練されていた。

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洋書店で眺めていたあの作品集も、
今ならヤフオクで安く買える。
MIZUE(みづゑ)の1989年冬号は、
米国で開催された「影をとめる美術ー写真の150年」展に
合わせた特集もあり、読み応えがあった。



私は村上隆氏の作品は好きではないけれど、
スターン・ツインズと同世代の村上氏が彼等のことを「スターだった」と評するのを近年目にして、
「あ、そうなんだ……。でも、なんか表層的だな。」と。

彼等は13歳の頃から暗室作業をしていたそうだし、
おそらくそれ以前から父の大工仕事の端材で何かしら創っていたのではないかと思う。
幼少期からのこういったプロセスで育まれる創造性は、日本の学校教育でことごとく摘み取られる
(美大受験をして、大学に4年間籍を置いていたので、実情を知っている)。

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額も作家自らが創る
(父親がアマチュア大工で、一家の住まいも建てたとか)。
巨大な作品が多い印象だったし、
まさか、後年、自分が彼等の作品を購入することになるなんて
想像もしなかった。

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この彼等の最初の作品集は、何度も手にしながら、結局買わずじまいだった。

1987年からひとり暮らしを始め、旅行なんて全くしなかったが、生活費の他に、
映画、音楽、ビデオ・カメラ、ビデオのワークショップ授業料等々、
趣味と仕事を兼ねたような出費が重なり、「美術書は観て頭に入れる」ことにしていたから。
外苑前の『On Sundays』でポスト・カードを見つけて購入しただけ。

世はバブル全盛期だったが、スターン・ツインズといい、
同時期に好きだったパペット・アニメーションのブラザーズ・クエイといい、
ほの暗くオブスキュアなものに惹かれる性質(タチ)だった。
当時在籍していた会社でも、その後の職場や、出会った人たちとも、
アートのことを話す機会はほとんどなく……。


Twitterは2011年から始めていたのだけど、
自分の古物の仕事の「販促ツール」としか考えておらず、
「表」に出てこない情報を掘り出したのは一昨年の3月、確定申告の後から。

最初はコロナ・ワクチンやロシア・ウクライナ情勢の情報を探っていて、
海外の情報と日本国内の報道、西側大手メディアと現地情報の落差を知り、
さらに福島の原発の深刻な現状(ひいては、日本全体の危機的状況)を知り、
汚染水の海洋放水に誰一人著名人が反対の声を上げないことに絶望的な気持ちになり、
実際、この国の政治家もマスコミも学者も「終わっている」と思った。

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一昨年の5月にこの投稿が検閲で削除された。
「え?なんで、これが?」と驚かれたが、
今は、そういう状況なのだと知っていただきたい。



原発問題(この頃は「汚染水放出問題」)を追っていたせいか、
医療やメンタルについての投稿をしていたせいか、
半年くらいでTwitterのアルゴリズムで平川さんの投稿が出てくるようになった。

ご自身がアーティストであり、福島で被曝した子どもたちのケアもされた
(財団に関してご興味のある方は、stand fm のポッド・キャスをお聞きになってみてください)。

元々、企業のコンサルティング業務をされていたという、アーティストらしからぬ経歴の方で、
正規の美術の高等教育を受けていない
(日本国内では、学閥の後ろ盾がないと初個展を開くこともままならないという)。

Twitterでは、人が書いた投稿を元に「引用リツイート(リポスト)」というのができる。
平川さんによるアート作品の紹介があんまりそっけないので、
作品を購入したいという方が現れるよう、
自分なりの解釈などを書き足して引用リツイートしてみたのが、最初のきっかけ。

その後、平川さんがホスト役の「スペース」という音声サービス
(=見知らぬ者同士の多人数の声だけのおしゃべり・討論・会議)を聞くようになった。
海外のSNSの投稿を翻訳して投稿する人が多い中、
様々な国の様々な職業の人々、アート関係者はもちろん、ホームレス・先住民から政府高官まで、
当事者から聴いた一次情報を語るのが平川さんの強みだ。

ただ、トークの内容が結構ハードで多岐に渡るため、リスナーの多くが、
実際に子どもを育てている親御さんというより、50代半ば以上の方で(自分もそうだけど😓)、
子どものメンタルの問題より政治・経済・ワクチン被害に関心のある方が多いような……
(コロナ・ワクチンは血液脳関門を通過してしまうので、メンタルにも多大な影響を及ぼす)。


昔、私自身も家や学校で生きづらい思いを抱えていたし、
自分も含め、身内にはメンタルに難ありの者が結構いる。
自身の半生を振り返ったこの記事で書いたように、もともと心理学とアートへの関心があり、
それなりの社会経験も積んできたし、在宅で何ができるかわからないけれど、
お手伝いできることがあればと、ボランティアに参加してみた。


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ドイツ在住のグラフィック・デザイナーの方と“合作” した、
支援をよびかけるためのアイキャッチ。



財団の活動への支援の方法としては、少額からの「寄付」、
インタラクティヴなゲームソフトの開発というプロジェクトへの
「投資(ベンチャー・フィラントロピー)」があるが、
「被災地への支援」「子ども食堂」「難病の子どもの治療費」といった
具体的で結果の見えやすいプロジェクトと比較すると、
「現在存在していないもののイノベーション」なので、二の足を踏む方が多い。


それ以外にも、財団が保有する現代アート作品を購入する、
あるいは、「希望する価格帯や作風、長期的な資産価値など、
持っていて心が豊かになるようなアート作品・優良な動産を買うためのアドバイスを提供し、
仲介手数料を財団が頂戴する」といった方法でご協力いただくことも可能。

また、ご商売や事業をされている方や作家さんの、
「ニューヨークに支店を出したい」「自社の食品を米国に広げたい」
「作品をニューヨークで発表できないか?」「米国東部でビジネス・パートナーを探している」
……といったご相談もお受けしている。

ちなみに、当財団でそういったコンサル業務をを担うのはNY在住のボスひとり。
「古物以外は不案内で……でも、興味ある」という方は、
まずは私宛にお気軽にメールやコメントでお問い合わせください。


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まだ持っている、スターン・ツインズ作品のポストカード。
2枚のうち1枚に、41円切手が貼ってある。



WEB版『美術手帖』は見ていたものの、アートの世界とはすっかり遠ざかっていたので、
その後の彼等の活躍ぶりは全く知らず……。

第54回ヴェネチア・ビエンナーレ(2007年)、また、メトロポリタン美術館の屋上に設置され、
同美術館史上9番目の入場者数を記録した竹林『ビッグ・バンブー』シリーズで、
その名声がさらに高まったという。

彼等のサイトや Instagram をのぞいてみると、中谷宇吉郎の『雪の結晶』を思わせるシリーズや、
NASAと共同で制作したダイナミズム溢れる動きをする作品などもあり、
オーガニックで繊細な作品から、建築物に近い構造的な大作まで、
写真の範疇を超えた現代美術家として「大家」の領域になっていた(教鞭も取っているようだ)。


「Black Pulse 6 (flat)」
(2015, Epson K3 Ultrachrome inkjet print with Albumen and encaustic on Gampi paper)
作品:14 x 11インチ(35.56 x 27.94 cm)
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肌寒い花冷えの季節に、
作家のアトリエから、安全安心の「平川運輸」さんが
運んでくださった(しかも香港経由🙏)。


私の場合、財団のインスタグラムで「あっ!! スターン・ツインズの作品がある!😲」と見つけ、
価格と将来的な価値についてうかがい、ほぼ即決だった。

著名な作家であることは、さほど重要なことではない。
この、枯れてちぎれた褐色の葉のフォルムと葉脈が、目に馴染み、家に馴染むモチーフでありつつ、
人間の臓器のようにも見え、また、キジトラ猫の茶色く柔らかな身体を思い起こさせるのだった。
失った家族という有機物を補完するような心性が働いていたのは間違いない。

また、この欠けて朽ちかけた葉に、疲弊した自分自身も投影していたように思う。

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5月23日撮影。


ちゃぶ台の向かいの床に置き、毎日眺め、いろいろなことを考えた。
……といっても、喪失感やトラウマ、行きどころのない怒りやフラッシュバックは、
この頃にはだいぶ減ってきていた。

2020年7月のZOOの大手術の際、
取り出された大量の臓物を見て、気持ちが昂ってボロボロ泣きながら
「予後は?」と執刀医に尋ねたこととか、
死後、ZOOのとんでもないトラウマ(実父による「性虐待」)と、
その結果としての異常性癖を知ることとなり(父を憎むより、母への憎悪が女性に対する攻撃性に)、
文字通り気分が悪くて這うように床についたこととか……。

まあ、彼のやらかしたことは、幸い犯罪の領域ではなかったけれど、
私の受けたトラウマはものすごく重層的で、本当に行き場がなかった。

幸い、半ば隠居状態で家に篭っていられたので、目の前にある「やるべきこと」を粛々とやりつつ、
梅雨どきなどは昏々と眠っていた。

男性やシェーグレン症候群の患者さんの多くは、「泣きたいときでも泣けない」ようだが、
私は「麦門冬湯」(体内の水分を適材適所に配置する成分が含まれている)を服用していることもあり、
割合ポロポロ泣ける(鼻水も出る)ので、この浄化・解毒作用は大きいと思う
(泣けないほうが、より深刻な状態)。

学生さんやお仕事をされている方は、人前で泣いてしまうとガタガタに崩れてしまうのだろうが、
その点、半隠居のひとり暮らしは自由だ。


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2月にはこんなものも買っていた。
背中の神経が温まると交感神経が昂るので、
寒い季節は寝るときに腹巻きではなくこれをお腹に当てる。
「マイロ」と名付けた。
「タ〜ル〜、タ〜ル〜(=タオル)」とタオルケットをほしがった
幼児期でさえ持たなかった「ぬいぐるみ」的なモノ。


そして、4月下旬から改めて「ペットと共葬可の樹木葬」の霊園を探し、7月にZOOとヤマコを納骨

Twitter=Xをやって、見知らぬ人と関わり、
自分にできることを手探りでやっていくうちに、
今までとは違う方向に舵取りをしていっているのかもしれないし、
結局、大きな流れに身をまかせているだけなのかもしれない。

「自分にできることをやっていれば、あとは、なるように、なる」と思っている。


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11月24日撮影。
長い長い夏が終わり、一気に晩秋に。
低くなった日差しが作る葉蔭がきれいだった。

この作品とどうやって対峙しながら暮らしているのかをお知らせし、
作家の方にお礼が言いたかったのだけど、
「この1枚でいいかな……?」、と。



選んで、購入して、日々眺める。
作者が無名でも有名でも、工芸品や美術品には、自然物とはまた違った効用がある。
どちらかというと、「使える工芸品」の方が「お得感」があるかもしれないけれど、
ただ「見る」、そして内観するという行為が、とても重要。

そういったことで救われる子どもたちが、世の中に沢山いるということを、
知っていただきたいと思う。

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財団がシンガポールで行ったアートセラピーのセッションで
ひとりの子どもが制作したエッチング(タイトルは「未来」)。

放射線量の高い福島県 広野町から、
子どもたちを夏休みにシンガポールに連れ出し、
アートセラピーを受けさせる保養プログラムは、
「東京オリンピック2020」開催のため、
徹底的に妨害され、継続が不可能になった。

日本は「福島原発事故は収束済みで、
被曝の問題など存在しない」との建前。

子どもたちは心の奥底で「死」を意識している。



言語能力がまだあまり発達していない
(生まれながらの「天才性」を持っている時期の)子どもにとって、
誰かと一緒に何かを創り上げること、誰かが創ったものを見て、自由に何かを感じ取ること、
負の感情も歓びも解放してあげることが、今、本当に必要とされている。

作品を購入した方が癒され、
そのことが、世界中の子どもたちのトラウマやPTSDを癒すことに繋がる活動を行っている。
社会の中で一番弱い存在である子どもを助ける行動が、大人や高齢者も救うのである。

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パレスチナで行われているイスラエルによる「民族浄化」は、
日本で今行われている政策とも地続き。

『スターバックス』は遺伝子組み換え・農薬まみれのコーヒーであり、
イスラエル支援の悪名で世界的に売上げが激減しているが、
日本でそのことを知る人はまだまだ少ない。

こういった企業の商品やサービスをボイコットすることも、
今すぐできるアクションだ。


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【 平川典俊(ひらかわ のりとし、1960年11月27日- )経歴 】

日本の現代美術家、写真家、コンセプチュアル・アーティスト。
大学で精神分析、社会心理、文化人類、メディア論などの社会学を学び、1988年より作家活動を開始。
1993年にニューヨークに拠点を移し、以降、アメリカ、カナダ、ブラジル、オランダ、 フランス、
ドイツ、ベルギー、トルコ、インド、日本など、世界各地のアートセンター、ギャラリー、
美術館などの展覧会で作品を発表。出品歴は300回を超える。





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by penelope33 | 2025-01-01 19:08 | TODAY IS THE DAY | Comments(0)

古物商(ロータス・ブルー/青蓮亭)。『シェーグレン症候群』のため、ほぼ休業中。Semi-retired antique dealer. Volunteer of a NY-based non-profit foundation providing trauma care for children. Modern art works on sale for charity.


by 青蓮亭
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