私が昨年1月よりボランティアをしております
美術家・平川典俊の企画いたしました
写真プロジェクト『日本人の存在証明』 のご案内です。
【 平 川 典 俊 ( ひらかわ のりとし )・略歴 】
1960年、福岡生まれ。
日本の現代美術家、写真家、 コンセプチュアル・アーティスト。
大学で精神分析、社会心理、文化人類、メディア論などの社会学を学び、
1988年より作家活動を始め、1993年よりニューヨークを拠点に活動。
詩人、ミュージシャン、振付師、建築家など
幅広いフィールドのアーティストとコラボレーションし、
写真、映像、ダンス、演劇、インスタレーション作品を制作、
多岐にわたるジャンルと多彩な作風で、国際的に高い評価を得ている。
これまで、Venice Biennale (ヴェニス)、
Site Santa Fe Biennale (ニューメキシコ)、
Istanbul Biennale (イスタンブール)などの国際展や、
MoMA PS1 Museum (ニューヨーク)、Centre Pompidou(パリ)、
Danse Montpellier and Fondation Cartier(パリ)、
Museum fur Modern Kunst(フランクフルト)、
Das TAT(フランクフルト)、University of Toronto(トロント)、
Leeum (ソウル)、Hermes Forum (東京)など、
世界各地の美術館・アートセンター・ギャラリーで作品を発表。
個展・グループ展を合わせ、これまでの展覧会は300回を超える。
M+ Museum(香港)、東京都現代美術館、ボルドー現代美術館、
ポンピドーセンター(パリ)、横浜美術館、
フランクフルト現代美術館 他で、作品が永久収蔵されている。
【 代 表 作 】
これは、メキシコのルイス・バラガン美術館のコミッションで制作した
建築家 ルイス・バラガンは、
建築空間を連続する神話に基づいた演劇空間であると仮定し、
自身の邸宅を設計しました。
2004年にユネスコの世界遺産に指定された バラガン邸 は、 世界中から訪れる人々を魅了しています。
「人間と一体化する建築」という彼の概念のもと、
同邸を真に完成させるべく平川が取り組んだのが本作です。
© Noritoshi Hirakawa 平川典俊
『unión de…』(2013)より
カラフルな色彩が特徴的なバラガン邸に、
オーディションで選んだダンサー/俳優を配し、あえて白黒撮影を。
建築と人間の織りなす演劇性を封じ込めた奇跡のような作品群。
平川がメキシコに滞在し、
バラガン邸での撮影風景(右端が平川)
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【 『 日本人の存在証明 』企画概要 】
平 川 典 俊
2023(令和5)年 の厚生労働省『国民生活基礎調査』によると、
1953年には「5人」だった世帯あたりの平均人数が、
2023年には「2.23人」にまで減少。
65歳以上の方がいる世帯では、
「単独世帯(ひとり暮らし世帯)」が31.7%、
「夫婦のみ」が32%、「親と未婚の子どものみ」が20.2%、
三世代世帯が7.0% となっています。
年末年始などに離れて住む家族が集まる機会があるとはいえ、
生涯結婚しない方や離婚・死別される方も増え、
また、出生率も減少の一途をたどり、
日本において「家族」という共同体は風前の灯火と言えるでしょう。
ニューヨーク在住の小生は、
2011年3月11日の東日本大震災の際、
周囲の日本の知人たちの何人もが、
関東・東北地方の放射線量の多い地域に
「帰らないといけない」と口にするのを目にしました。
中には涙を浮かべている人もいました。
まるで、「家を守る」ことが自分の存在証明であるかのように。
そのとき、「家や地域という共同体 = コミュニティへの帰属」というのは、
日本人のアイデンティティに深く刻まれているのだと痛感いたしました。
正直なところ、3・11の際の周囲の日本人のそういった言動には、
違和感を覚えたものです。
しかし、よく考えると、
日本人は「家の消失」が「自己の消失」に繋がるという考えのもとに、
何千年も生きてきたのではないかという考えに至りました。
自分のアイデンティティが「家にある」というのは、
呪術的でもあり、スピリチュアルでもあります。
とはいえ、現代の日本は、冒頭にも示しましたように、
西欧諸国同様に「家」という「共同体」が崩壊しつつある状態です。
住処としての家の多くも、数十年で役目を終え、
形を変えたり壊されたりする運命にあります。
多くの日本人にとって、
自身のアイデンティティ= 存在証明である「家」の存続は、
もはや非常に危ういものになっていることは明らかです。
そこで、肉体が消えた後も残るアートピースとしての
「家族・家の肖像」をフィルムに定着させたいと、
この企画を着想いたしました。
作品のテーマは、日本人のDNAに数千年刷り込まれた
アイデンティティである、「家 = うち = 内 = 私」。
今生で、「肉体という衣をつけた魂」が共に生活する場所が「家」です。
そこに住む、いわば「集合魂」である「日本人の家族」を撮影いたします。
これまで数千年受け継がれてきた日本人の魂の容れ物としての今生の肉体、
そして、それを包む容れ物としての「家」。
独居の方は、その方おひとりが「家族(の終焉)」のかたち」であり、
また、例えマンションでもアパートでも、それは「家」です。
本企画は、100年後、あるいはもっと先の未来から、
世界中の人々が鑑賞・検証することを想定した、
「日本人という存在」をフィルムに記録するプロジェクトです。
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【 作 例 】
当プロジェクトで撮影させていただきました、あるご家族の写真です。
@Noritoshi Hirakawa(2025)
【 お申し込みの条件 】
被写体になる方のお名前(実名)とご住所を、
写真作品のキャプション(説明文)に記載させていただきます。
皆様のお名前は、実は、生まれ落ちたときに他者がつけたものではなく、
皆様が今生で魂の役割を全うするため、
生まれる以前にご自身で名付けたものと考えております。
いわば、「真言=マントラ」なのです。
【 制 作 費 】 ......20万円(税込)
交通費・宿泊費・機材費・アシスタント代・フィルム代・現像費
ハイレゾリューションスキャン費・写真プリント代の全てを含みます。
撮影までに様々な準備がございますので、
事前に銀行振込でご入金をお願いいたします。
【 納 品 形 態 】
米国内でフィルム現像・プリント作業をした後、
作者サイン付きのオリジナル保存用写真プリントを納品いたします
(サイズ:30cm x 40cm前後)。
100年以上耐久性のある画像記録媒体は、
フィルムを用いて撮影した「銀塩写真」だけです。
【 納 期 】 撮影から半年〜1年以内。
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【 作 品 の 構 想 】
20世紀・新写実主義の代表的な画家であり、
(Edward Hopper/1882年7月22日 -1967年5月15日)の
ペインティング作品の構図 (=交わらない視線)に
ヒントを得たシリーズとなります
(*当プロジェクトは白黒撮影です )。
“Room in New York”(1932)
“automat”(1927)
“Office at Night“ (1940) “Hotel by A Railroad”(1952)
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【 制 作 の 流 れ 】
撮影前に被写体になる方のインタビューやご自宅の下見を実施、
翌日の撮影を予定しております(通常は2日間程です)。
具体的な日程は、お話し合いの上、調整させていただきます。
最少で5組以上のご家族
(独居の方はおひとりで一家族)を撮影する予定です。
シリーズとして作品を発表することを想定しております。
当プロジェクトにご関心を持たれ、
被写体として参加されたいという方をご存じでしたら、
ぜひ、ご紹介いただだけましたら幸いです。
特に、ご年配の方のご参加をお待ちしております。
撮影風景 ©Chikara Yoneyama
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【 作 品 の 流 通 】
作品を *エディション にして、
海外および国内のギャラリー、アートセンター、
美術館で展示をおこないます。
*エディション作品 とは、作家自らが吟味し、
美術作品としてのクオリティを追求したもの。
制作数は予め決めて管理し、作品としての価値が担保されています。
基本的に、エディション作品には、
限定数の証跡としての分数表記と作品のサインがあります。
【作品展示イメージ】
(海外での展示がメインになるかと思います)
©Noritoshi Hirakawa
「人間の活動は、私達が生きる上での文化を形作ると信じており、
私の作品は、この文化の拡大のため、
人間の認識のキャパシティーを広げることを提示しております。
この規範に則り、人間の認識の限界を押し上げ、
未来の美学的見識を改変すべく活動しております。
創作活動と並行し、困難の多い非営利財団の運営を続けておりますのも、
そうした理念に基づきます。」
ー平川典俊ー
当プロジェクト『日本人の存在証明』 が実現しましたら、
その収益は、世界の子どもたちのメンタル・ケアをするための
実現のための経費としても使用させていただきます。
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100年後に顧みられる日本人の姿……。
イメージソースとして、卑近な例ではありますが、
ご参考までに私の一家の四代の写真を。
①1933年頃に川越の写真館で撮影された、母方の家族の写真。
下段・中央 右が、米問屋の10代目当主。
ワンピースを着た女の子が、私の母です(当時5歳)。
これが、写真館でなく一家の住んでいた家で撮られた写真だったら、
事前に家族の歴史をインタヴューした美術家が、
ひとりひとりの人物像を意識して撮影した写真だったら……と、
この家族の子孫である私はいろいろと想像します。
②対照的な、父方の一家のスナップ写真
(①の約30年後/撮影は三男叔父)。
父方の祖父は菓子職人でした。
右端が私の父、母に抱かれて後ろを向いた赤ん坊が私です。
③ ②の34年後、2000年1月に実家の玄関前で撮影した写真です
(夫が二眼レフカメラで撮影・現像)。
両親と夫は他界、兄は離婚して妻子と別居、
姉と私に子どもはなく、この写真が「最後の灯火」といったところです。
ちなみに、2022年に亡くなった父の遺影は、
お世話になっている葬儀屋さんにお願いし、
この写真から引き伸ばしていただきました。
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①の写真から、そろそろ100年が経とうとしております
100年後の世界の人々の目に、現代の日本人はどのように映るでしょうか……?
私自身、正直なところ、普段は進んで被写体になるタイプではなく、
今までこの企画についてお声がけした方々も
「表に出るのは苦手」という方が多かったのですが、
私も、これを読まれている皆様の大半も
「今生」に存在しない100年後のことを想像しますと、
「恥ずかしい」とか、どうでもよくなってくるような気もいたします。
後の世代への、まさに「存在証明」として、意義ある企画ではないかと。
謝礼としてお渡しする写真は、
フィルム撮影・プロユースの現像技術で仕上げたアート作品(=動産)です。
ちなみに、これまで撮影に参加されたご家族は、 皆様、プリントを大切に保管されておられます。
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【 時 代 の 記 録 と し て 】
木村 伊兵衛(1901-1974)
『秋田おばこ〈秋田〉』(1953《昭和28》年)/山口県立美術館所蔵)
商業誌や戦時報道のグラフ誌で写真界に大きな足跡を残した木村が、
自ら企画した「秋田シリーズ」の代表作。
ドロテア・ラング(1895-1965)
『移民の母』(1936年/米国議会図書館所蔵)
大恐慌の際、米国の農業安全保障局(FSA)の依頼で撮影された、
米国の記録写真家・フォトジャーナリスト ドロテア・ラングの、
この時代を象徴するアイコニックな肖像。
© Noritoshi Hirakawa 平川典俊
『For A New Clear Era』(2011年)
日本外国特派員協会(FCCJ)から依頼を受け、
米国の第二次世界大戦中の原子爆弾開発プロジェクト
『マンハッタン計画』(1942-1946)をテーマに制作したシリーズより。
ニューヨーク市ブロードウェイのビルの18階に司令本部が。
© Noritoshi Hirakawa
平川典俊
『幻想郷』(2019年)より
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平川は、いわゆる商業写真を撮らずに、
美術家としてキャリアを築いてきました。
在米30余年、今回、満を持して
「日本人と家」をテーマに制作に取り組みます。
アートを愛する方、
文化・歴史を記録・保存することにご関心のある方々に、
タイムカプセルを未来に託すような心持ちで、
ぜひこのプロジェクトにご参加いただきたく、
ご検討いただけましたら幸いです。
ご不明な点は、何なりとお問い合わせください
(鍵コメントやメールで
私=渋谷優子 宛にご連絡をいただいても、
直接 平川宛にメールしていただいても結構です)。
TODAY IS THE DAY FOUNDATION
New York Office
( TODAY IS THE DAY, INC. - 501(c)(3) status)
56 Beaver Street,
Suite 803 New York,
NY 10004, USA
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2025.2.15〜3.29まで、
WAKO WORKS OF ART 六本木にて開催中の、
現代社会が抱える核問題という不可避のテーマを考察するグループ展
(12:00-19:00/日月祝日休廊)
*展示作家*
ミリアム・カーン/平川典俊/広川泰士/松下真理子/今井智己
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【 ポートレート 作例 】
(日常的なスナップ写真を含みます)
©Noritoshi Hirakawa
新藤 兼人(1912ー2012)・新藤 風(1976ー) 映画監督・脚本家
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